R!o BOX
□デンジャラスボーイズ
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「それにしても、二人並べると本当にくりそつだなぁー超双子って感じだよ」
「僕等はあんまり分んないんですけどね」
「お母様は似てないと仰ってたしな」
「だよねー。クロードも言ってたよ。兄さんは反抗期だって」
「あんの甘たれ執事が」
などと会話を弾ませながら僕と兄さんとレセルヴァさんの三人はドイツの裏道を歩いた。
僕は身分を隠すため黒く汚れた長いマントを肩からすっぽりかぶっていた。
レセルヴァさんはだるそうな作業着を着ていたが気になるのはその装備。
初めは軽かったのに何時の間にやら拳銃が何丁もぶら下がっている。
胸ポケットには万能ナイフも忍びこんでいた。
兄さんもコルトパイソンをぶら下げていた。
二人はこれから危険な場所に行くことを本能で悟っているのか、
はたまたそれを分っているのか。
僕たち三人の間にはいつの間にか沈黙が流れていた。
それは一時間だったが一日中の様に長く感じた。
ふと、レセルヴァさんが一軒の店の前で立ち止まった。
僕と兄さんもつられて立ち止まり彼女が開け放ったその扉の向こうに吸い寄せられるように入って行った。
中は真っ暗で冷たかった。
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