オリジナル

□君が初めて見せた笑顔
1ページ/8ページ

プロローグ







人間とは、不思議だ。
嫌いなものは食べ物や生き物にもある。
でも、何故だろう。
ただの行動、外見だけで長くいた人で嫌いになる人間がいる。

そして、三年前にその同じ一つの理由で距離を離されて今は一人だ。
元から本当に友人だと思うのはその一人しかいなかったから。
その友人は僕といるのはストレスがあり、時には話しをしたくないなど言う友人が僕には辛い言葉だった。
当時の僕は、鬱で何を言われても悪くなる一方。

まあ、今も鬱だけど。

相手には、遠回しで伝わらず向こうから距離を離すとある時メールで伝えられた。


それは、高校に入ってからも進級してからも続いている。
相手のメールアドレスは残っているが、送る勇気がない。


前に送られた。
メール文を見て手が止まる。


【俺以外の友達を作る、努力をしろ。】


当時の僕にも、今の僕にも無理なことだ。

友達は、いつか裏切る。
前の友人と同じように、距離を離されてしまう。
それが、怖い。



「だから、作るという気力がない」




いつも、一人で屋上にいる。
無邪気に歩く、友人を眺めるために。
それが、僕の日課。


溜め息を吐き、昔より伸びた前髪で隠れている瞼を閉じて、上に向く。


「風が強くなってきた。帰るかな」


フェンスから、手を離し屋上から出ていった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ