夢の記憶
□第一話
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きっかけは高校2年の夏休みだった。
第一話
その日はやけに頭が痛くて、だから部活を休んで、夏の課題も放置して朝から布団で寝ていたんだ。
昼頃になって少し楽になると、それがすごくひまで、思わず布団脇にあったマンガを読んでしまった。
そしたらまた頭が痛くなってきたから、私はマンガを抱えるように丸くなって、そのまま寝たはずなんだ。
―それなのに
「おめでとうございます矢沢さん。元気な女の子ですよ!」
―気づくと私は
「はじめまして。蒼乃」
「私たちの、大切な赤ちゃん」
赤ん坊になっていた。