□雨降りな日々【甘】*
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ぎゅうっと握り閉められた指。


それは俺のシャツにシワを作り、泉は眉を寄せた。



酷く感じている、今にも泣き出してしまいそうな顔。


俺はこの表情をする泉が好きだ。




「お‥く‥に、ちょうだい‥はまだ‥」


「ッ‥!」




まだ慣らさないと辛いだろうに、泉は俺を欲しがった。


望みを今すぐにでも叶えてやると言わんばかりに、俺は泉の脚を抱えて泉を突き上げる。




「あ、アッ‥い、っ‥たぁっ‥ぃ‥んっ‥はま、あっ‥!」


「やっぱり、痛いか‥?もう少し慣らして‥」


「い、いいっ‥いいから、もっと‥突いて‥おねがい‥」


「煽ってんじゃねーよ‥!くそっ‥!」




身体を貪るようにして俺は泉を抱いた。


最奥を突き上げて、そのまま泉が達してしまったのにも関わらずに突き上げる。



俺を誘った泉が悪い。


泉が俺を煽るような事をするのが悪いんだ。




「ぅ‥あ、あっ‥はまっ‥!待って‥」


「待たない‥誘ったのは泉だからね‥?」


「ひ、ぁっ‥あ、あぁっ‥!」




一回達したせいなのか泉の感度は良好で。


可愛くて、もっとその顔を欲に塗れさせたくて、泉を犯し続ける。



首筋には無数の赤い斑点模様を残し、俺は泉の中に自分の高ぶりを吐き出した。




「はぁ、はぁっ‥はま、だ‥っ‥」


「はぁっ‥ぁ‥疲れた‥?‥泉」




俺がそう聞くと、泉はニヤリと妖笑して俺の首に腕を絡ませる。


そのまま起き上がったかと思ったら、今度は俺がベッドに埋もれる形になってしまった。



ベッドの軋む音が雨に被さって聞こえる。



獣のようなその表情に、単純に泉に喰われる‥そう思った。




「‥疲れるわけねーだろ?今度は俺がしてやる。」


「泉ってば‥積極的だね」




俺に馬乗りになった泉が口付ける。


腰を振って俺のモノと自分のモノを擦り合わせると、薄く甘い吐息を吐き出した。



ベタベタになったままで、ヌルヌルと滑って凄く気持ち良い。


それは泉にとっても同じことだった。




「んぁっ‥あぁっ‥」


「っ、いずみ‥早く‥しろよっ‥」


「‥我慢、出来ないの‥?さっき、出したばっかりだろ‥んっ‥!」


「自分から誘ったくせに‥生意気‥っ‥!」


「あ、あっ‥!?やっ、うご、くなぁっ‥!」




馬乗りになった泉の尻に再び勃ち上がった自身を宛てがうと、そのまま泉を貫いた。


蕩けるような顔をして、気持ち良いと言う表情を全面に出して来る泉を見るのは久しぶりだった。



噛み付くように激しいキスをしながら再び押し倒そうとした時、泉がその行動に待ったをかける。




「今度は‥俺がする」


「へぇ‥本当、珍しいね。そんなに俺が欲しかった?」


「あぁ‥発情期ってやつかな」





そう言って俺の上で腰を振り始める泉はとても官能的だった。


俺の頭を占めていくのはエロい顔をした泉ばかり。


腰を上下に揺する度に声を上げ、気持ち良さに涙を浮かべながら自分の乳首を愛撫している。



そんな可愛い姿見せられたら、耐えられるわけがない。



俺は完全に泉に煽られていた。




「んっ‥!ちょ、ンッ‥はまぁっ‥」


「ごめん、限界。俺に攻めさせて」


「あ、あッ‥!あぁっ‥!」




泉は一際高い声を上げ、俺はその声を耳元で聞いた。


その声は直接腰に響くようで、それだけで蕩けてしまいそうだった。



俺は激しく腰を揺すり、その行為にラストスパートをかける。




「ひ、ぁ‥ァっ‥アァッ‥!ぁ‥ぅ‥き、もち‥ぃっ、ぁっ‥はまっ‥!アァッ‥!」


「っ‥いずみっ‥ぁ‥ッ‥く、ンッ‥!」


「ぅ、あぁっ!あっ、あぁ、アァァッ‥!」





頭の中が真っ白になる。


意識を掴み取ろうとしたけど間に合わない。



泉に自分の体液を注ぎ込み、女だったら孕んでしまう程の量をぶちまけた。


疲れた身体を泉に預け、俺はただ呼吸を乱すことしか出来なかった。




「はぁ‥はぁっ‥は、まだ‥‥重い‥‥」


「‥っ‥ぁ‥‥泉‥」


「んっ‥ちょ、っ‥浜田‥」




首筋にキスをして、唇にもキスをする。


いつもなら鬱陶しいと言われそうなキスも、今日の泉は大人しい。


激しいキス、激しいセックスをしたのにも関わらず、俺の身体はまだ泉を欲していた。




「泉‥、なぁ‥もういっかい‥」


「‥ったく‥今日、だけ‥だからな‥。運動不足だから付き合ってやるだけ‥ンッ‥ふぅ‥」


「わかったから‥もう黙って」


「んっ‥ぁ‥」




雨の日は嫌いだった。


でも、好きになった。


こうして好きな人と過ごすことが出来るから。



‥まだしばらくは止まないで欲しい。


二人きりの時間を、どうか俺に。




fin.




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