□お前の幸せ【甘】*
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好きという言葉は心地好いものだ。


良郎は俺の脚を抱えて折り曲げると、今度は俺の穴に自分のモノを押しつけて挿れ始めた。



いきなりのことで頭が真っ白になり、何が起こったのか身体の感覚が麻痺する。


大きくなった先程とは違いすぎる質量にまた痛みを感じ、俺は悲鳴に近い声を上げた。




「ッ‥いたいっ‥痛いっ‥!よしろっ‥やだ、嘘‥つき‥っ‥痛ッ‥痛いいっ‥!」


「兄さん‥落ち着いて‥ゆっくり息して‥楽になったらまた気持ち良くなるから‥」


「‥ほ‥んと‥?ふ‥はぁっ‥ぁっ‥あっ‥はぁっ‥んんっ‥」


「ゆっくりするから‥ね?‥俺、今‥凄く幸せだよ‥兄さん‥」




満足そうな良郎の顔。


ああ、良かった。

コイツが幸せなら‥俺はそれでいい。


この身ひとつでこんな良郎の顔が見られるんなら、俺はそれで構わない。




「あ、っ‥ふ‥ぁ‥兄、さん‥っ‥」


「あ、あっ‥よ、しろ‥ぉ‥あぅ‥なんか‥へんっ‥ま、たっ‥イキ‥そっ‥!」


「大丈夫だよ、兄さん‥もっと‥もっと‥おかしくなれば良い。一緒にイこうか‥兄さん‥」


「ふぁっ‥あぁっ‥し、ろぉ‥よし、ろっ‥あ、あぁっ‥!」


「兄さんっ‥兄さん‥ッ‥孝介っ‥!」




名前を呼ばれたその瞬間、体内の呼吸器官が詰まったような気がした。


俺は再び欲を撒き散らすと良郎にしがみ付きながら呼吸を調え、良郎と繋がっていた白い液に塗れてたそこを指でなぞる。



満たされた感覚とは逆に、ぼんやりと遠く薄れ行く意識。




「‥疲れた?兄さん」


「少し‥疲れた‥眠い‥」


「良いよ。お休み‥兄さん」




次に俺が目を覚ますとき、これは夢だったんじゃないかと思うだろう。


でも良郎の痛いほどの気持ちを受け入れてしまった俺は、きっとこの事を忘れることは出来ない。



神様、どうか俺達の罪を許して下さい。


これも一種の幸せ。


俺達の愛の形。




fin.




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