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□明日は休日【甘】*
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帰りは俺が女の子に囲まれていたせいで、お互い別々の帰宅になってしまった。
俺は部屋で時計の針の音を耳にしながら、まだ来ないのかとトビオちゃんを待っていた。
まだかな、まだかな、なんて、トビオちゃんの事ばかりを考えて。
「‥‥来ない‥」
あの言葉はトビオちゃんの本心だったのかと、少し自分の言った言葉を後悔し始めた。
正直、もう限界なのだ。
ここ一週間はトビオちゃんに満足に触れられなくて、そんな俺はと言うと極度な欲求不満状態で。
飢えて仕方の無い獣のような‥そんな感じ。
「トビオの癖に‥」
俺を待たせるなんて。
かと言って今から自慰行為をするのも俺のプライドが許さない。
携帯の着信履歴にもトビオちゃんからの連絡は無かった。
「‥マジで来ない気なのかよ」
そう独り言を呟くと、俺はシャワーを浴びに行こうと腰を上げた。
トビオちゃんが来てから入ろうかと思ったけど‥このまま待っていてもダメそうだ。
ふとその時、玄関のチャイムが鳴る。
トビオちゃんかとも思ったが、そういや新聞屋が来るから代金を払っておいてくれと言われた気がする。
はいはいと仕方なく玄関に行くと、そこに居た人物に驚いた。
「‥トビオちゃん‥どうして‥?」
「及川さんが‥来いって言ったんじゃないですか‥」
「まぁ‥そうだけど‥」
「‥失礼します」
一言、また一言と話すその口は微かに震えていて、これからするであろう行為をめちゃくちゃ意識していることがわかった。
トビオちゃんの少し湿った髪を見ると、多分シャワーを浴びて来たんだろう。
‥それで遅くなったのか。
以前、シャワーも浴びないでそのままトビオちゃんを抱いたことがある。
すっごく嫌がってたし、そんなトビオちゃんも可愛くてついつい意地悪しちゃったんだけど‥それが嫌だったのかな?
「トビオちゃん、俺もシャワー浴びて来るね」
「‥好きにして下さい」
「トビオちゃんさ‥俺に抱かれに来たんでしょ?」
「っ‥!?あ、あんたって人は‥!またそう言う‥!」
「好きだよ、飛雄」
ちゅっと額にキスをすると、それだけで真っ赤になって手で振り払われる。
あーヤバイ、こんな反応見せられたら余裕無いかも。
このまま無理矢理押し倒して、そのまま犯してやりたい。
「ちょっ‥及川さっ‥」
「やっぱ無理、抱かせて」
「やっ‥、まって‥シャワー浴びるんじゃ‥」
「我慢出来ないって言ってるんだよ、トビオちゃん‥ほら‥」
「あっ‥!?」
トビオちゃんを抱き寄せて自分の下半身を押し付けると、ガチガチになってる俺のモノを感じてトビオちゃんは真っ赤になって俯いた。
そのまま黙り込んで大人しくなってしまって、玄関で押し倒してしまいたい衝動を押されながら部屋に行こうかと耳元で囁く。
手を引き、自分の部屋へと連れて行き‥その間、互いの間に会話は無かった。