黒バス

□価値のある事【甘】*
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「早く黒子っちに会いたいっスー‥」




今日は、大切で特別な日。


そう、今日は俺が産まれて来た日。



自分の誕生日が大事ってのも可笑しいかもしれないけど、俺が誕生日を祝ってほしい人はただ一人だけだった。


ファンの子とか友達から「おめでとう」と言われてプレゼントを貰うのも勿論嬉しいけど‥。



やっぱり好きな子から貰うプレゼントは格別だろう。




「黒子っち‥まだかなぁ‥」




俺の部活の方が一足早く終わり、こうして黒子っちを迎えに来ている。


今日は少しでもゆっくりできるはず‥そう思った。



早く黒子っちに会いたい。


今日会うのも本当に久しぶりで、授業中も黒子っちのことばかり考えていた。




「あ、黒子っち!」


「‥黄瀬君、お久しぶりです」


「待ってたんスよ!今日は久しぶりに一緒に居られるから‥」


「えぇ、そうですね」




素っ気ない返事は相変わらずだった。

でもそれも全部ひっくるめて、俺は黒子っちが大好きで。


誕生日だからってことで仕事も早めに終わらせて貰えたし‥明日は部活もお互いに午後からだし‥。


今日くらいは、俺のことをたくさんたくさん甘やかしてほしい。




「黒子っち‥あの、今日は‥」


「泊まっていきますよ。約束でしたからね。」


「ほ、ほんとに良いんスか!?」


「はい。‥でも、明日も部活なんで‥‥その、え‥っちな、こと、は‥‥」




かあっと頬を赤らめて俯き、ごめんなさいと呟く黒子っち。




「無理しなくていいっすよ。黒子っちの身体の方が大事っスからね」


「‥はい、ありがとうございます‥」




‥とは言ってみたものの、正直俺は黒子っちとヤりたくて仕方なかった。


高校生なんて、そんなものじゃないっスか?



黒子っちに触るくらいなら‥良いだろうか?


中出ししなければ‥挿れるくらいだったら‥黒子っちも許してくれるだろうか‥?



黒子っちとの帰り道で、俺はそんなことばかりを悶々とを考えてた。




「‥黄瀬君‥、黄瀬君‥?」


「はいッス!?」


「着きましたよ?黄瀬君の家‥」


「あ、あぁっ‥そ、そうっスねっ!」


「‥変な黄瀬君。」




そう言って、はにかむように笑う黒子っち。



あぁ、愛おしい。


先ほどまで悶々と考えていたこと。


別に一緒に居られるだけで良いじゃないか、なんて。



黒子っちの笑顔は、そんな事を思わせるようだった。




「ね、黒子っち」


「はい」


「今日は何の日か‥覚えてるっスか?」


「‥え?」




きょとんとした目でこちらを見上げ、首を傾げる。


んー‥と頭をぐるぐるさせて、口から出てきた言葉。



ちゃんと分かってくれているはず。


そう思ったのに‥。
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