黒バス

□水色が赤に染まるまで
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僕の言う事は絶対服従。


そうやって周りには教え込んだ。



僕に逆らえば親でも殺す。



そんな僕に‥君は反抗出来るかな?




「赤司、君‥」




水色の強気な瞳が揺れる。


いつも真っ直ぐに僕を見据える眼が歪むのはたまらなく面白い。



ねぇ、もっとその顔を歪ませてみてよ。



僕と言う存在で。




「ねぇ、テツヤ」


「嫌です」


「僕はまだ何も言ってないよ」


「君の言うことに僕は逆らえません」




なんだ、わかっているじゃないか。



君を縛り付ける言葉なら、俺はいくらだって知っている。



例え心が無くたって、手元に引き寄せて捻り潰せるくらいには。




「わかってるんだ?」


「‥はい」


「じゃあ、僕のモノになりなよ」


「っ‥!」




水色の眼が、滲む。



言わないでと言った矢先の言葉。



答えはもちろん、決まっているよね?




「‥‥‥はい‥。赤司、君‥」


「良い子だね、テツヤ」




俯いたその顔を持ち上げ、瞼の上にキスをした。



容易く手に入ったそれは、僕の一番欲しかったもの。




「好きだよ、テツヤ」




きっと君はそうは思っていないだろうけど。



溺れさせてあげる。



水色が赤に染まるまで。




fin.




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