黒バス

□どうか幸せに【甘】*
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「黄、瀬‥くっ‥まって‥」


「待たないっス‥だって、こんなチャンスもう二度と無いかも‥」


「ちょ、‥やめっ‥」




黒子っちと付き合ってもう三ヶ月。


そろそろ良い時期だと思う。



元は俺の片思いだったけど‥好きな衝動は押さえられない。



手に入ったらもっともっと欲しくなってしまう。




「黒子っち‥っ‥」


「ッ‥んっ‥」




キスはもう何度もしている。


黒子っちも気持ち良さそうにしているし、嫌いじゃないんだと思う。



力で押し倒せば、後は簡単だ。



黒子っちの力では俺に敵うなんてことは出来ない。




「はぁ、ッ、黄瀬‥く‥」


「黒子っち‥ねぇ、ダメっすか‥?」


「ッ、ずるい‥です。その聞き方は‥」




服の上から胸板を触り、軽く立ち上がった乳首の尖りに触れる。


ピクンと反応して小さく身じろぎ、ちらちらと焦りが見えるのが新鮮で堪らない。




「‥ん、ぁ‥」


「好きっス‥黒子っち‥」


「ぁ、‥ふ‥‥ッ‥」




吐息を漏らしながら顔を赤らめる。


服を捲り上げて直に肌に触れると、黒子っちの心臓が早く高鳴っているのがわかった。



バスケ以外でこんなに息が上がるのか。


ふとそんなことを思った。




「ンッ、ゃ‥ぁ‥!やめ、て‥くださいっ‥黄瀬、くっ‥」


「もう待てないっスよ。黒子っち‥」


「あ、ッ‥やっ‥!」


「何ヶ月我慢したと思ってんスか?」




女の子に困った事はない。


だけどこんな風に気を使ったりするのは、黒子っちが初めてだった。



時間も場所も、黒子っちは初めてだし‥大切だから。




「やめてくださいっ‥!」




声を上げて抵抗する黒子っち。


その声に少なからず傷付いた。



いつもなら‥そんな風に抵抗したことなんてないのに‥。



そんなに、俺とするのが嫌なんスか?




「‥嫌、っスか‥?」


「あ‥黄瀬、く‥ん‥あの‥」


「すいません‥黒子っち」




腕の拘束を解くと、黒子っちは自由になる。


自分の不甲斐なさに溜め息を付いてベッドの際に座り、地べたを見つめた。



これ以上したら‥きっと我慢できなくなる。


理性があるうちに止めておかないと‥。



黒子っちの嫌がる事は‥絶対にしたくないから。




「ごめんなさい‥黄瀬君‥、怒り‥ましたか‥?」


「‥いや、良いんス。黒子っちの気持ち‥無視しちゃったっス。俺が悪‥、」


「黄瀬くんは悪くないです」


「いや‥、でも‥」


「僕が臆病なだけなんです」




人付き合いも苦手で、ましてやこんな事は未知の世界。


わからない恐怖、初めてすることの恐怖。


そんなものがぐるぐるしてゴチャゴチャに掻き混ざる。
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