黒バス
□つかめない君【甘】*
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本当に黒子っちは何考えてるかわかんねぇっス。
付き合っているのにも関わらず好きなんて甘い言葉もかけてくれなし、俺が女の子に囲まれてても嫉妬なんてしてくれない。
恋人として‥俺はちゃんと見られてるんすか?
「お疲れ様っス、黒子っち!」
「‥黄瀬君、お疲れ様です」
俺の言った言葉に、ユニフォームで汗をぬぐいながら答える黒子っち。
今日も女の子を巻いてくるのに少し時間がかかってしまった。
「今日も大変そうでしたね」
「そうなんスよー。いっつも女の子に囲まれるし‥俺はもっと黒子っちと一緒に居たいのに‥」
「仕方ないでしょう」
バタンとロッカーの扉を開けて、ユニフォームを脱ぎ始める黒子っち。
その行動に、俺の視線が釘付けになる。
黒子っちとはキスだって‥、セックスだってした関係だ。
更衣室と言う密室な空間。
此処で服を脱ぐなんてことは当たり前なんだろうけど‥。
そんな無防備な事されたら、俺はどう反応をとって良いかわからなくなるっス。
「‥黄瀬君、どうかしましたか?」
「な、なんでもないっス!」
正直、困る。
目のやり場に困るんス。
どうせなら俺が女の子に囲まれている間に着替えて置いて欲しかった。
慌てて黒子っちから視線を反らすと、その気持ちを紛らわせようとタオルでにじみ出て来た汗を拭いた。
「‥黄瀬君」
「な、なんスか?黒子っち‥」
「僕が何も考えてないとでも思っていますか?」
「え‥?どういう、意味っスか‥?」
ベンチに座っていた俺の足の間に手を滑り込ませ、場乗りになるような体制を取る黒子っち。
なん‥すか‥?この状況‥。
俺は何が起こっているんだかさっぱりわからないんスけど‥。
「僕が着替えている時間なんて‥たくさんありましたよ?」
「く、黒子っち‥」
「わかりませんか?」
もし、その言葉が自惚れでなければ。
続ける言葉を失った黒子っちが、俺から離れていくのを全力で阻止した。
そのままベンチへと押し倒すと、黒子っちのまだボタンを閉めてないままのYシャツが肌蹴る。
白い肌に、ぷっくりと膨らんだ美味しそうな粒。
視線は真っ直ぐに俺を捕えていた。