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□雨降りな日々【甘】*
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今日の天気も雨。
ここ一週間、雨降りな日々が続いている。
俺はと言うと、この毎日が結構楽しい。
気温の変化で微かに肘は痛むんだけど、そんなのにもう未練は無くて。
雨で練習が無くなり、泉と一緒に居る時間が増えるってことが凄く嬉しいんだ。
「雨‥止まないな」
「仕方ないよ。今のうちにゆっくり休むのも良いんじゃない?」
「練習、してぇなぁ‥」
机に顔を伏せている泉の言葉を横で聞きながら、俺はいつものように洗濯物をたたんでいた。
いつもはお日様の香りがする洗濯物も、最近はその香りをすっかり忘れてしまっている。
連日の曇った雨降りな天気は、まるで悲しい事があったかのように泣き続けていて。
まるで、練習が出来ない今の泉の気持ちを表しているかのようだった。
「泉、ご飯食べよう?」
「‥なぁ、浜田」
「ん、どした?」
こっちに来てと手招きされるままに足を運ぶと、そのまま衿元を掴まれてキスされた。
泉からこんな事するなんてと驚きを隠せずに少し離れると、泉が少しふて腐れたような顔をする。
自分のTシャツの裾を掴み、肌が見えるように巻くし上げたのを見て、俺は自分の五感が麻痺してしまったのかと思った。
「この雨で運動不足なんだ‥付き合えよ」
「え‥?えぇっ!?」
「つーかさ、お前と一緒に居る時間が長くなってるにも関わらず、なんで何もして来ねぇの?」
「そ、れは‥!だ、だって‥泉、いつも嫌がるから‥たまにはのんびりしても良いかなって‥」
「‥嫌じゃねーよ」
その発せられた言葉に俺は耳を疑った。
聞き間違いだと思ってみても、じわじわと顔が熱くなるのは止まらない。
悶々としているうちに泉の上半身が露になり、俺の心臓は壊れそうなくらいに高鳴る。
「なぁ、浜田‥触って?」
「ちょ‥ちょっと待って‥!洗濯物しまってから‥!」
「我慢出来ねぇよ‥‥んなの、後にしろよ‥」
どうやら泉は、俺に落ち着く暇も与えてくれないらしい。
俺の身体に擦り寄り、そのままベッドへと追い込まれる。
手を取られて胸へと押し付けられ、上目遣いでこちらの様子を伺う。
「浜田‥、シよ‥」
そんな甘い言葉の刃が、俺の胸を突き刺す。
そのまま触れた手の平で泉の胸を弄ると、泉は気持ち良さそうに声を上げてベッドへと埋もれた。
美味しいと分かっているご馳走を目の前にして、獣が牙を剥かないわけが無い。
「あ、はぁっ‥んぁ‥あっ‥」
「やらしい‥泉」
「もっ‥と‥触って、はまだ‥。はまだに触られんの‥気持ち良い‥」
そんな俺を誘惑するようなセリフ。
俺だって泉に触れるのが好きだよ。
泉のその言葉は、俺の行為に拍車をかけて行くだけだった。
「あ、あっ‥や、はまっ‥!」
「嫌じゃないだろ‥自分から誘ったくせに」
「っ‥あ、ぁ‥そ、こ‥やだ‥もっと‥ちゃんと、触って‥」
焦らすように触る俺に、泉はじれったさを覚えているようだった。
乳首を摘んでは転がし、下には触れず滑らかな肌の感触だけを楽しむ。
「っ‥はまだぁ‥」
涙目で懇願する泉。
泉の小さな声をちゃんと聞きたいのに、それは雨の音で掻き消されてしまう。
キスをする度に息を荒くし、蕩けるような顔で俺を見つめる。
その表情は、気持ち良い、もっとして、と言っているようで。
「触ってないのに‥もう勃たせてるんだ?」
「‥っ‥‥」
「此処は‥どうなってる?」
「ん、あっ‥やぁっ‥!」
そこに指を進入させると、ぐちゅりと言った音と共に濡れた感触を感じる。
泉の中は何度もしている行為で大分慣れてきたのか、すんなりと俺の指を受け入れて吸い付いた。
「此処‥濡れるようになって来たね」
「ん、ァ‥ふぁっ‥あ、はま、だ‥ぁ‥」
「奥、触って欲しい?‥それとも、もう欲しくて堪らない?」
「あ、ぁっ‥ぅ‥」