□真夏の太陽【鬼畜甘】*
1ページ/6ページ

「泉!海に行こう!」


「別に‥良いけど‥?」




がっつくようにして言った言葉に、泉は半ば押されたように頷いた。

去年は部活の練習で忙しくて行けなかったし、今年こそはと言う俺の狙いだ。


正直、一番の目的は泉の水着姿を見たいってだけ。


だって男だもん。


彼女の水着姿を見たいと思うのは当然じゃないか。




「夏だー!海だー!!」


「‥浜田、うるさい。」




振り返るとそこには白のパーカーを着たまま腕組みをする泉が居た。


凛としたその真面目な容姿には似つかわない、淡いピンク色の水着がパーカーの下にちらっと見える。


そのパーカーを脱がせてみたい、と俺は思わず喉を鳴らした。




「泉‥水着、ピンクにしたの?」


「っ‥どうせ‥似合わないだろ‥」


「そんなことない!全然似合ってるよ!」




詰め寄るように言ったせいで、泉はまた一歩引いてしまう。


目を見て本気で言ったからだろうか。

泉は顔を反らして、頬を赤く染めた気がした。




「‥ね、脱がして良い?」


「ちょっ‥待てっ‥!恥ずかしいからやめろって‥!」


「そのままじゃ何も出来ないじゃない。脱がなきゃ‥」


「あっ‥ちょっと‥馬鹿浜田‥!」




パーカーのファスナーを一気に引き下ろすと、俺はその裸に近いような格好に心臓が跳ね上がった。


泉って‥こんなに色気あったっけ?


エッチをしている時とはまた違った、泉の可愛らしい一面だった。




「は、離せ‥よ‥」


「あ‥あぁ!うん‥ごめん‥」




まさか泉がビキニを着て来るなんて思わなかった。


泉の性格からして、恥ずかしがって肌を見せそうも無いのに‥。



ヘソやくびれが色っぽくて、俺はそっちの方ばっかりに目が行ってしまう。


今しか見れないんだから、見とかなきゃ絶対に勿体ない!




「‥何処見てんだよ」


「いや‥泉がビキニ着てくるとは思わなかったから‥」


「‥悪かったな、似合わなくて‥」


「ちょ、待って!俺そんなこと一言も言って無くね!?」




寧ろ似合いすぎてエロいくらいだって!

このまま押し倒して犯したいくらいだってのに‥!


まぁ、こんな事を言ったら怒らせるだけだから‥もっと違う言い方で‥。




「凄く綺麗でエロいよ!」


「っ‥エロいとかそんなこと聞いてねーんだよ!この変態!」




殴られてしまった。

うーん‥この言い方もマズかったのか。


キラキラとした太陽が泉の肌に反射して、眩しくて直視出来ない。


多分これは‥太陽のせいだけじゃないんだろうけど。




「泉、くれぐれも俺から離れちゃダメだよ?」


「はぁ?餓鬼じゃないんだから迷子になんてならねーよ」


「あ‥あぁ、うん。それはそうなんだけどね‥」


「あん?」




うん。全然伝わってない。


まぁ‥俺が泉から目を離さないようにしておけば、なんとかなるだろう。


こんな可愛い子をほっといたら、ナンパされて持ち帰られてしまうのがオチだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ