□温かい休日【甘】*
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「ん‥水谷‥?」




今日は俺の方が先に目が覚めた。


隣でまだスヤスヤと夢の中に居る水谷を見て、俺はクスリと笑う。



昨日は水谷と一晩中一緒に居た。


何をしていたかなんて‥言うまでも無いだろう。




「本当‥なんでこんなにハマっているんだろう‥」




その横顔に触れ、俺は昨日した行為を思い出した。


散々水谷に鳴かされて、だけどそれが酷く気持ち良くて。


愛されているって改めて実感する。



日に日に水谷に溺れていく。


誰にも渡したくない。俺だけの可愛い人。



‥触りたい。


頬に触れて、キスをしたい。



そう思ったら、自然と身体は動いていた。




「は‥っ‥ふぁ‥」


「‥ん‥‥」


「みず‥たにぃ‥んっ‥」




寝ている水谷の唇を奪い、理性が効かなくて濃厚なキスをしてしまう。


名残惜しそうに唇を離そうとすると、手首をグイッと引かれて再び同じようなキスをされた。



さっきと違うことと言えば、今度のキスは水谷がちゃんと意思を持っているってこと。




「ん‥はぁっ‥あ‥みずたに‥」


「人の寝込み襲うなんて‥栄口ってばやらしーの。」


「だ、だってっ‥」


「ねぇ栄口‥自分が今、どんな顔しているかわかる?」




どんな顔‥しているんだろう?


思わず水谷の目の中に映る自分を覗き込んだ。


そこに見えたのは、発情期を迎えたような顔をした自分だった。




「‥っ‥ごめん‥!」


「なんで謝るの?」


「だって‥おれっ‥寝込み襲っ‥」




そこまで言うと、水谷はクスクスと笑った。


まだ裸のままの俺を抱き寄せ、頬や額にキスを落とす。


脈打つ心臓の音に安心して、俺は水谷の背中に腕を回した。




「ねぇ、栄口‥もしかしてさ‥またシたいの?」


「え‥何が‥?」


「えっちなこと‥またしたいの?」




寝込み襲うってことは、そう言うことなんでしょ?


そんなことを言いながら、水谷は俺の背中に指をつぅっと這わせた。



その何とも言えないくすぐったさに、思わず声をあげる。
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