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□偽善と嫉妬【シリアス甘】*
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いつもニコニコしている君。
誰にでも分け隔てなく優しい君。
そんな偽善は要らないよ。
俺の前では全てをさらけ出して良いんだ。
「栄口ってさ‥偽善者?」
「‥ぎぜん‥しゃ?」
「自分は良い人みたいな感じで、善人ぶっている人のこと。」
「な‥んで?そんな風に見える?」
俺はコクリと頷いた。
その態度を見て、栄口はヘラッと困ったように笑う。
こんなことを言われて怒らないなんて‥君は何処まで良い人なの?
「水谷にそう見えちゃったのなら仕方ないけど‥俺は皆に優しくしたいからそうしてるだけだよ?皆とは仲良くしていたいじゃん。」
「‥それがムカつく。嫌いな奴とか、性格悪い奴にも同じ態度でいるの?」
「そ‥れは‥俺が我慢すれば穏便に済むことだし‥」
「ほら、偽善者。」
栄口が傷ついたような顔をした。
俺はそのまま栄口に口を付けると、続けてぎゅっと抱きしめる。
薄い身体、滑らかな頭部、少し怯えた目、赤く染まった頬。
全部‥俺のモノにしたはずなのに。
それは全然、俺のモノになっちゃいない。
「あ、の‥水谷‥?」
「俺のもの‥なのに‥」
栄口のワイシャツを捲くり上げると、栄口は慌てて俺の腕を押さえつける。
その行動にむっとして、俺は栄口をベッドへと押し倒した。
「やっ‥ちょ‥やだっ‥!水谷っ‥今日は‥やだっ‥!」
「何言ってるの?昨日もして‥気持ち良かったでしょ?」
「だ、だから‥昨日も‥したし‥」
「そんなの我慢出来ない。‥しよ?」
栄口の右手を既に勃起した俺のモノへと触れさせると、栄口は赤かった顔をさらに真っ赤にさせて顔を背けた。
ピンク色の乳首に唇を寄せると、ビクッと反応して顔を手で覆い隠す。
わざと音を立てるように舐めてやれば、視覚を塞いでいる分、音で感じるようになる。
そう言う俺の策略に気付いてないとことか、凄く可愛いんだよね。