□好奇心のち後悔【シリアス甘】*
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それは、ちょっとした好奇心。


俺はふと気になったことを栄口に聞いた。




「なぁ、栄口はいつもどっちなの?」


「え?何が?」


「なにって‥その‥」




そこまで言うと、俺は口ごもった。


やっぱり少し聞きにくい。



栄口は俺が何の事を指しているのかは、微塵もわかっていないようだった。




「だから‥水谷とするとき‥」


「‥‥は‥?」


「えっち‥するとき」


「なっ‥!?」




そこまで言うと、栄口は真っ赤になって俯いた。


そりゃ人の事情なんて聞くのは野暮なことだよな。




「あの‥えっと‥俺は‥上‥」


「えぇっ!?」




ビックリした‥まさか栄口が攻めだなんて‥‥




「違うって!‥この前‥上に乗ってしただけ‥」


「あ‥あぁ‥。騎乗位って‥やつ?」


「ちょっ‥言うなよ!恥ずかしいだろ!」


「だって栄口から言ったんじゃん!」




それで緊張が解れたのか、二人でくすくすと笑いあった。


ここまでくるともう恥ずかしくなくなって、お互いに聞きたいことを聞き始めた。




「泉は‥どっちなの?」


「俺?浜田が俺に挿れられてたら‥ぶっちゃけアレじゃね?」


「あぁ‥確かに。」


「俺は挿れてみたいんだけど、でも浜田が嫌がるし。」




好きな奴が嫌がる事はしたくないよな。そう言って俺は部室のベンチに腰かけた。


栄口もその隣に腰掛けながら、俺の話を聞く。




「泉は攻められてばっかりで、嫌じゃないの?」


「そんなことないけど‥まぁ一日に何回もするのは止めて欲しいけどな。」


「え‥?浜田さん‥そんなにする‥んだ‥」


「あいつは絶倫なんだよ。ちょっとは加減しろっつの!」




そう言うと栄口は再び赤くなって俯いた。


全く純情なんだから。

そんな赤くなることないのに‥そう思いながら俺は、ちらっと栄口に目をやった。


ふと視線を落とすと、俺は栄口のズボンが膨らんでいることに気が付く。



もしかして‥今の話聞いて‥?




「栄口‥興奮しちゃったの?」


「‥っ‥ごめ‥!見ないで‥」


「いいよ‥俺のせいだろ?‥してあげよっか?」


「えっ‥え‥?」




栄口の履いているズボンのファスナーを下ろすと、俺は緩く勃ちあがったそれを迷わず口に含んだ。



ちょっとした好奇心だった。


いつも浜田に攻められてイかされる。

それも悪くないけど、たまには自分も攻めてみたい。


俺にもそんなオスの部分がある。
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