捧げ物

□デートの約束【甘】*
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浜田「泉ーっ!!」


泉「なんだよ馬鹿。」


浜田「えぇ!?馬鹿って‥」


泉「うるせぇ留年野郎。」




浜田の前だと素直になれない俺。


恥ずかしくって、ドキドキして、良くわからなくなるんだ。




浜田「うっ‥酷い‥‥」


泉「ふんっ」


浜田「‥あ…そうそう、泉。今度の日曜日って暇?」


泉「ん‥?あ‥あぁ…」




浜田は一瞬俺に流されそうになったが、自分が来た理由を思い出したように話し始めた。


確か日曜日は部活も朝で終わりだし、空いていると言えば空いている。

何だ?日曜日に何かあるのか??




浜田「あのさ!暇なら日曜日にデ‥むぐっ!!」


泉「ばっ‥馬鹿!他の奴に聞かれたらどうすんだよ!!」




苦しいと訴える浜田の口に宛てた手を離してやると、ぜぃぜぃと肩で呼吸を整えていた。


酷いとか言ってるけど、お前が悪いんだからな。




浜田「はぁ‥俺が何言おうとしたか‥解ったの?」




浜田がじっと俺を見つめるものだから、俺は気恥ずかしくなって目を反らしながら頷いた。


デート‥だよな?


日曜日に暇か聞かれて、デのつくものと言ったら‥デートしか俺は思いつかない。




浜田「じゃあ今週の日曜日の10時に‥」


泉「あ、朝は部活あるから‥少し遅くなるかも‥」


浜田「あ、そうなの?」




へらっと緩む顔に、思わず顔が緩みそうになる。


なんだよ。遅れるかもしれないのに笑って‥‥

まるで、それでも来てくれるなら嬉しいと言わんばかりの顔だ。




浜田「遅れても良いから‥10時頃に喫茶店がある駅前で!」


泉「お‥おぅ‥‥」




照れ臭かった。

でも嬉しかった。



俺は次の日曜日が楽しみで楽しみで‥堪らなかったんだ−‥‥。
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