□駄犬に手を噛まれる【鬼畜甘】*
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それはまるで発情期の犬のよう。

どうして、ここまで黄瀬君が僕に盛っているのか。

前から駄犬だとは思っていたが‥まさかここまでだとは思わなかった。




「君の性欲は紙切れですか」


「黒子っちがいけないんスよ、こんな可愛い姿見せられたら誰だって‥」


「駄目です。こんな所じゃ‥」




それは、ほんの少し前の事。


いつも通り練習を終えて、僕はと言うと吐きそうになったままいつの間にか倒れていて。



今日はそれを黄瀬君が運んでくれたらしい。


本来なら感謝すべき所だが‥今は状況が変わった。




「疲れた黒子っちも可愛いっスねぇ‥」


「‥可愛いなんて言葉は侵害です。今すぐ撤回してください。」


「ね、シよ?」


「‥‥はい?」




日本語が通じてないのかと耳を疑った。

いや、実際話が噛みあってないし、文脈もおかしい。


聞き間違いかとも思ったが、迫りくる黄瀬君の行動を見るとどうやらこれは本気なようで。

部室でもう誰も居ないとはいえ‥この状況はとんでもなく不味い。




「黄瀬君‥あの、僕‥疲れてるんです‥」


「練習してる時の黒子っち、ずっと見てたっス」


「あの、だから‥黄瀬君‥」


「だからね、すっごく犯したくて堪なかったんスよ」




干からびた魚が水を求めるように、黄瀬君は僕を求めていた。

僕の話なんて耳に入らないみたいで、さっきから会話が成立しない。


否定の言葉を何度も口にしようと、黄瀬君の頭の中は僕を犯すことしか考えられていない。


その状況に僕は恐怖すら感じ、その場から逃げようとした。




「意味がわかりません‥ちょ、触らないでっ‥」


「黒子っち‥なんで逃げるんスか?」


「誰だってこの状況は逃げますよ!」


「ダーメ、逃がさないっすよ?」




そういって天使のように笑う黄瀬君の笑顔は、今の僕にとっては悪魔の微笑にしか見えなかった。


するりとTシャツの中に手が這わされたかと思うと、そのままどんどん僕の肌に触れて乳首に触れる。


すっかり黄瀬君に反応するようになってしまったそこは、自分の意志とは関係なく身体が疼いてしまうようになっていた。




「あっ‥!ちょっと‥!」


「ほーら、なんだかんだ言いながら‥黒子っち、此処弄られるの好きでしょ?」


「っ‥好き、じゃ‥なっ‥あっ‥!」




びくっと反応してしまい、僕のその反応がまた黄瀬君を喜ばせてしまう。


それと同時に黄瀬君の行動に拍車をかける。



これ以上調子に乗られたら最後までやりかねない。


そんな身の危険を感じて、僕は身体を捩り彼から逃げようとした。




「いやっ‥いやですっ‥黄瀬君っ‥!」


「黒子っち‥良い匂いがする‥」


「っ‥汗臭いだけです‥嫌だッ‥はなしてっ‥」


「こんなに美味しそうな黒子っちを前にして、離すわけないでしょ?」


「はっ‥ぁ‥やっ‥、」
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