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□甘い躾【甘】*
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「っ‥は、っ‥ぁ、‥あっ‥!」
「黒子‥」
俺達が何をしているのか。
それは言わなくてももう察しが付くだろう。
こんな光景を誰かに見られたらマズイなんて、そんな事俺は微塵も思っていない。
寧ろ好都合だ。
黒子は俺の物だって、そう認識すればいい。
「あか、しっ‥くっ‥やっ‥」
「嫌?こんなに蕩けさせておいて?」
「っ‥!ひ、ぁっ‥ぁっ‥や、や‥っ‥ああっ‥」
練習が終わった後の部室、俺はそこで黒子を犯した。
無理矢理だなんて人聞きが悪いが、あながち間違ってはいない。
まぁこれは‥躾、と言っても良いかもしれない。
甘い飴を与え続ければ、人は駄目になってしまう。
そう思って俺は黒子に甘い飴玉をやるのを止めた。
今日与えたのは痛みを伴う仕置だ。
「ぁ、あ‥‥あっ‥、」
「酷くされて‥気持ち良いのか?」
「ち‥、がっ‥ちがい、ますっ‥あ、あっ‥」
黒子の中には先ほどから大きく卑猥な形をしたバイブが入っており、勃起させた性器からはトロトロとだらしなく蜜を溢れさせている。
気持ちが良いと言う問いに決して首を縦に振らず、頑なに嫌がる黒子。
でも‥表情はどこか嬉しそうで。
‥もしかしたら、これは仕置になっていないかもしれない。
そんなに快楽を得られたら、それは飴を与えているのと変わらないから。
ちょっと意地悪をしてやろうって、そんな気分になる。
「なら‥もっと痛い事をしようか?」
「いっ‥、いやっ‥痛いの‥は、嫌‥です‥」
「嬉しい、の間違いじゃないのか?」
「い、やっ‥!ひっ‥あ、あっ‥!?」
俺はその玩具のスイッチを強にし、ぐっと奥深くまでそれを入れ込む。
ビクッと反応した黒子はそのまま精液を放ち、倒れ込んでビクビクと身体を震わした。
やはり、酷くされて喜んでいる。
俺もとんだ問題児を抱えたもんだ。
「黒子‥」
「ぁ‥あ‥‥ひ、‥あ‥」
「泣くほど気持ち良いのか」
「あ‥、‥ぅ‥あっ‥は、ぁっ‥あ‥」
一度出したのにも関わらず再び勃起し始めている黒子のモノ。
誰に触れられたわけでもないのに、快楽を感じている。
「黒子、」
「ひぁっ‥ぅっ‥!」
「これはなんだ?」
「ち、がっ‥あ‥ッ‥ちが‥‥っ‥あ、あっ‥」
「淫乱」
「っ‥!」
その言葉にドキッとして身体を震わせる黒子は、喜んでいるように見えた。
酷くされて喜んでいるなんて‥本当、躾にもなりやしない。
「此処、具合が良いんだろう?」
「はぁ‥っ‥は‥」
「良い所に当たってるのか?」
「ひっ‥ンァッ‥あっ‥」
ぐりぐりと弄ってずるりと引き抜いたその喪失感に、黒子は切なげに声を上げた。
やはり、喜んでいるのだ。
口をぱくぱくとさせてまた飲み込みたいと言っているそこに、俺は自分のモノを押し付ける。
黒子は抵抗する力なんか持ち合わせちゃいない。
俺の思う通りに操作できる。
「はっ‥ぁ‥あっ‥」
「ほら、欲しいモノだろう?」
「っ‥あっ‥ぃ‥‥は‥やく‥っ‥」
「欲しかったら‥」
その口を開いて、俺を欲しがれ。
甘い甘い飴をくれてやる。
痛みを与えても仕置にもならないそれは、黒子にとってご褒美に等しかった。
「く、だ‥さいっ‥あかし、くっ‥」
「‥仕置き、なんだけどね。」
「僕‥な、んで‥何もしてなっ‥アッ‥!?」
「しただろう?」
「っ‥あ、ぁ‥あっ‥!」
黒子が何をしたかって?
そりゃ本人も自覚をするわけがないだろう。
だってね、これは俺の嫉妬でしかないんだから。
他の誰かと話している、それだけがお前の罪なんだよ。
「は、ぁっ‥ッ‥はぁっ‥あ、かし‥くっ‥あ、あっ‥」
切なげに声を上げて、俺の背中に腕を回して、苦しがっているのにどこか嬉しそうな表情をする。
どうやら俺から与えられるものは、痛みであっても、甘い甘い薬に代わってしまうらしい。
これでは、躾も何もない。
でも‥それに何処か喜んでいる俺自身も居た。
「黒子、」
「っ‥はぁ‥ぁっ‥」
「好きだよ」
「あ、かし‥くっ‥ンッ‥、」
その言葉に蕩けるような表情を見せて、黒子は果てた。
二回も精液を吐き出して疲れ果てた黒子は、ぐったりと床へと身体を預けて寝息を立てる。
仕置き、には程遠い。
これは甘い、甘い、躾のようなもの。
fin.
→あとがき