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□キッカケと引き金【甘】*
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「は、ぁっ‥し、ん‥ちゃ‥」
「高尾‥」
部活終わりの部室で響く、卑猥な水音。
静まり返ったそこに聞こえるのは、甲高い喘ぎ声だ。
汗まみれのまま、部室で。
我慢出来なくなったのは、ほんの数分前のことだ。
「真ちゃん、あのさ‥」
「なんだ」
部活が終わり、声をかけたその時だった。
汗だくになった真ちゃんの身体、そして疲れたような顔。
それを見た俺はゴクリと生唾を飲み込んだ。
「‥なんなのだよ」
「あ‥‥あ、いや‥なんでもない‥」
真ちゃんに明日のことで言いたい事があったのに、ドキドキして何も言えなくなってしまった。
しかもマズイことにちょっと勃っちゃったし‥顔が良いなんて、本当卑怯だ。
幸いにも真ちゃんは汗を拭く為に眼鏡を外し、今は何も見えてないようで。
今の俺の顔を見られなくて良かったと心底思った。
でも‥目が悪いなら、俺の視線にも気付かないよな‥?
そう思った俺は、そのまま真ちゃんの姿を凝視してしまった。
「‥‥‥‥」
こうして見ると、真ちゃんは本当に綺麗だ。
引き締まった身体に、整った顔。
変人だと思うけど、それも慣れれば愛おしく思えてくる。
全ては真ちゃんなりの人事の尽くし方なんだって。
汗だくになった真ちゃんはそりゃもうエロくて、いつもあの身体に抱かれているのかと思うとゾクゾクしてしまう。
あの大切にしている指が俺に触れているのかと思うと興奮する。
「はぁっ‥」
あぁ、触れたい。
今すぐにでも触れて、めちゃくちゃにして欲しい。
今真ちゃんはどんな味がして、どんな匂いがするんだろう?
「‥高尾、」
「真ちゃん‥?」
「‥なんて顔をしているのだよ」
「ふぇ‥?」
その時の俺は真ちゃんに抱かれる妄想をしていて、物凄くエロい顔をしていたと思う。
瞳には真ちゃんしか映ってなくて、ふと真ちゃんが視界に入ってきたかと思うと、その真ちゃんは眼鏡をかけていて。
それを見た俺は慌てて後ろへと後退りする。
「し、しんちゃっ‥」
「此処‥」
「ひゃっ‥ンッ‥!」
「‥勃ってるぞ」
「っ‥‥やっ‥、」
自分の性器を練習着の上から掴まれ、その衝撃に力が抜ける。
幸い部室にはもう誰も残っていなくて、俺はその場にぺたりと座り込んでしまった。
「こんな所で勃起させるなんて‥恥ずかしくないのか?」
「だ、だって‥真ちゃんがっ‥」
「俺が何かしたのか?」
「っ‥‥真ちゃんが、エロいからだろ‥!」
汗に塗れて上気した顔で‥そんな顔を見せられたらたまらなくなる。
今は真ちゃんとの距離が近いせいで、その匂いもダイレクトに鼻の奥を刺激して。
視覚、嗅覚、聴覚までもを支配されているようだ。
「高尾‥」
「ん、ぅっ‥!」
そして今、味覚も奪われてしまった。
口の中が真ちゃんでいっぱいになって、ぬるぬるとした舌の感触が俺の脳を蕩かして行く。
このまま感覚が麻痺してしまいそうだ。
真ちゃんの首筋に力無く腕を回すと、それに答えるように俺は何度も何度も舌を絡ませた。
「‥はぁ、っ‥‥真‥ちゃん‥」
「高尾‥ッ‥」
「真ちゃん‥っ‥したい‥」
「っ‥」