■桜蘭高校ホスト部■
□キミを見ている
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「好きになるのに理由なんか必要?」
迷惑顔の鏡夜くんに、私は自信満々でそう言い放った。
じつは、私が鏡夜くんに告白をしたのはこれが3回目。
中等部の3年間、ずっと同じクラスだった。ただし私はいつもBクラス落ちギリギリの成績で。
毎年、学年末には「もう来年は同じクラスになれないかも…」と思いつめて告白するのだけど、結果は玉砕。
来年度からは高等部だし、ますます成績が危うい今年の私は、いつもより気合いをいれて告白に挑んだ。
「どうして俺が好きなの?」
鏡夜くんがこんな事を聞いてくるのは初めてだった。
なんだかすっごく迷惑そうな顔で「また来たか」と溜息をつかれた上に、このセリフ。
去年まではニッコリ笑顔で「ありがとう、だけどゴメン」の定型文であっさり振られていたのに。
やっぱり鏡夜くんは変わったな。
…たぶん、須王くんが転入してきてから。
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