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□当たって全壊
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当たって全壊
画面右下にある時計を確認するとあれから二時間。いつもは楽しいネットサーフィンの時間も、今はその場しのぎでしかない。
原因は、我輩の僅か数メートル後ろでぼんやりとしてる男、ドロロ兵長の存在。
影が薄くて普段はそりゃもう全然気にもならない。いや、存在すら気づかないっ。
なんだけど〜…二人しかいないとなりますと〜ねぇ?気まずい、みたいな〜?
ってか、もう用がないなら帰ってほしいでありますよっ!
…前言撤回。
帰らないでほしいでありますっ。
あぁでも、どうすればいいのよこの状況!
仮にも……な関係なのに、どうして二時間も無言!?普通は有り得ないでありましょうよ!!
「〜〜ドロロ兵長っ!!」
痺れをきらした我輩は、叫ぶと同時に体を半回転。
勢いあまって画面に肘を強打したでありますが、そんなこと今は些細なことでありますっ。
「ん?なんでござるか?」
突然、自分の名前を叫ばれたにも関わらず、ドロロに特にびっくりした様子はなく、穏やか笑みを浮かべ、我輩の次の言葉を待っている。
「あぁー…」
なんかさっきより気まずい。勢いだけで呼んじゃったけど、どうしよう…
「隊長殿?」
云いたいことは山ほどあるけど、云えるわけないしっ!
「えっと〜、あの〜…しりとりでもしない?」
「別に構わぬでござるが…何ゆえ?」
「………」
ケロロ軍曹、あえなく玉砕っ!
。