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□あおぞら
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あおぞら



たまたまに通りかかった日向家の庭に、洗濯物を干す君の姿を見かけた。

「今日はいい天気でありますな〜。まさに洗濯物日和〜!」

そう叫ぶと満面の笑みを晴れ渡った空に向け、まるで踊るように手際よく洗濯物を干していく。

声をかけに行こうかと思ったけど、なんだか邪魔をするみたいで悪い気がしたし、話かける上手い口実が見当たらなかったから、見つかる前に立ち去ることにした。


ーーその数時間後。


「ドロロー!いるでありますかーっ!?」

勢いよく戸を開け、文字どおり転がり込んできた人を見て、僕は一瞬心臓が止まるかと思った。

「た、隊長殿…?」

「おー、良かった!いた…でありますっ」

顔が赤い。それにかなり息もきれてる。…走ってきたんだろうか?

「め、珍しいでござるな。拙者に何かご用でござるか?」

「いや、特に用があるわけじゃないんだけど、」

息が続かないらしくそこで言葉をきり、膝に手をついて暫く荒い呼吸をし、そのままの体勢で顔だけをあげた。

「なんか、空見てたらドロロに会いたくなっちゃったであります」

はにかむような笑みを浮かべた、ような気がする。

「へっ!?ちょっ、ドロロ!
?」

ケロロ君の言葉が終わるかどうかのところで、衝動にかられるまま抱きしめてしまったせいで、ちゃんとは見られなかった。

「く、苦しいであります…!」

幸せに浸かりすぎていた僕は、腕の中で顔を真っ青にし、圧死寸前になっているケロロ君に気づくまで放さなかった。




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