ブック2

□馬鹿兄貴
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人間誰しも直したい癖があると思う
俺の場合、それが多い

好き好んで出来た癖じゃない
気付けばなっていた、そうなるようにアイツにされたのだ


……5つ年上のブラコンな馬鹿兄貴に




直したい癖のその一つが抱き枕じゃないと寝れない事だ
こう、ぎゅっとしてないと落ち着いて寝れない
しかも普通の枕で寝たことがない
与えられてきたのは抱き枕だけ


その理由を3〜4年前に知った


「晴海ーもっとぎゅっとしてごらん?」


「んー…」


言われるがままにぎゅっとしてみたが、感じる違和感
確かに昨夜も抱き枕で眠った
しかし今抱いてる抱き枕は固い、しかも熱い


「あー、朝立ちしちゃって…お兄ちゃんがヌいてあげるからねー」


「ん…んん…っ、は…」


下半身にも感じる違和感
それに頭がくらくらしてくるが、眠気は薄れてくる
…さっきから人の声が聞こえてくるような気がしてならない
重くて閉じたままだった瞼を何とか開く


「晴海はこうされるの好きだよね」


「あぁ…っ、や…んっ」


気持ちいい所を擦られ、たまらず声を上げてしまう

目の前に映るのは近過ぎる兄貴
目線を下にやれば、その手は俺の下半身を弄っている

…これは抱き枕じゃない

みるみるうちに眠気が吹っ飛び、傍にあった抱き枕で兄貴を殴った


「あ、朝から何して…、抱き枕の振りするなって何回言ったら分かんだよ!」


「うん……とりあえずさ、お兄ちゃんに朝一番のミルクくれる?」


そう言って指さされたのは先走りで濡れた、今にもイきそうな俺自身
カッと頬が熱くなり、慌ててパンツを上げれば兄貴に抱き枕を投げつけた

このまま「出て行け!」と叫びたいが、出て行かないのを百も承知なので俺が部屋から飛び出した

ちなみに毎日の如くこんな事をしてるから抱き枕はぼろぼろ
そろそろ新しいのを買わないといけない
…まぁ、買わなくても兄貴が買ってくるんだけど

こんなままでいれる訳もなく
トイレに籠もればパジャマを捲り上げ、その裾を口で咥える
…油断すれば声を上げてしまうから
ズボンとパンツを一緒に脱げばぷるんと飛び出る元気のいい自身
イきかけのそれに手を伸ばせば鼻に掛かった吐息が漏れる
それもパジャマを噛み締めて我慢する
声を出してイく気持ちよさを知らされ、声が出るように兄貴に体を好き勝手されたから……あぁもう悔しい

"にいちゃ…あっ、いい…もっとぉ…っ"

初めて抱き枕が兄貴に変わっていた日
寝ぼけてた事もあり、何も分かってなくて特に疑問を持たずに兄貴に抱き付いれば……小さい頃の俺は兄貴の前で乱れ、あまつさえおねだりしていた
思い出す度に消えて無くなりたくなる

兄貴曰く、いつまでも俺から抱き付いてほしくて、その癖を付けさせる為に抱き枕しか与えてこなかったらしい
…ついでに、抱き付かれれば興奮してしまって手が出るそうだ
理解は出来ないけど、この年になって、しかもこんな事してくる兄貴に抱き付く事はない
だから抱き枕作戦は成功だと、兄貴は喜んでいる


「んん…っ」


やば…あぁもう嫌だ…兄貴にされてるの思い出してたら…
こんなんでも普通に女の子が好きだ
だけどいくら女の子で抜こうとしても、最終的に頭に浮かぶのは兄貴の事ばかり
さっき弄られてたように、先走りを塗り広げるように先端を弄れば体がびくつく
片手で先端を弄ったまま、もう片手で竿を扱く
兄貴の大きな手ならこれを片手で…空いた手でお尻触られたり乳首弄られたり…
あぁ…もう寝た振りしてやってもらえば良かったかな…
なんて、馬鹿な事さえ思い浮かぶ

ただ、もう何も分からない子供じゃない
しかも兄貴の思い通りになるのは悔しい
小さい頃から遊び相手がずっと兄貴で、お兄ちゃんっ子として育ってしまい、変な事されてた事に気付いたって今更大嫌いにはなれなかった
…大嫌いじゃないだけで、あんな変態兄貴を好きでもないけど
それがまた悔しくて、素直になれなくさせてしまっている


でも、体は素直だった


あ…兄ちゃん…気持ちいい…っ、もっと擦って…イっちゃうっ

そう心の中で囁きながら扱く手を早めていく
ティッシュを被せるのも忘れるくらい没頭し、唾液まみれのパジャマを一際噛み締めれば…自分の腹や胸に白濁液をぶちまけた

はぁはぁと息を乱しながら噛んでいたパジャマを口から離す

目を閉じたまま余韻に浸っていれば、誰かの息遣いを感じた
何かと思い目開けば、目の前には、あ…兄貴が…
そして俺の下半身に熱い液が掛かった


「何回見ても晴海のオナはそそるし可愛いーよ。お兄ちゃんこんなに出ちゃった」


…一瞬馬鹿なのかと思ったが、こんなことしといて馬鹿とか言う気力が残ってない
しかも見られてたとか
そして掛けられてちょっと反応してしまったとか、本気で消えたい



俺には直したい癖がある
没頭してしまうと周りが見えなくなるところ

それは兄貴が十円玉を使いトイレの鍵を開け、俺の自慰をオカズに一緒にやってたことに気付けない程のものだ
…しかも別にこれが始めてって訳でもない


べたべたなままなのにパジャマを着せられ兄貴に抱き上げられる
このパジャマは後で脱いでしまうからだ
そのまま兄貴の部屋へと向かいながら今からする事に期待してしまい、また自身は勃つしお尻は疼き始める
もう今日はぼーっとした振りをして身を委ねてしまおうか…たまには我慢せず鳴いて、ねだり
たくなる
だけどやっぱり悔しいから嫌だ

俺の許可なく部屋へ連れ込む兄貴の首を噛んでやった
痛がる様子も見せない兄貴は上機嫌で俺をベットに押し倒し、服を脱がしにかかる
裸にされれば兄貴と俺のでぐちょぐちょな俺の尻に長い指がぬるりと入り込む
もちろん俺は嫌がり、暴れる
馬鹿とか変態とか叫んでも兄貴は喜ぶばかり



これはもう直るのか、癖なのか分からないけど
一番直したいのは、…兄貴に限り俺の理性が緩んでしまい……淫乱になってしまうところだ


好きだと言う言葉と同時に兄貴自身を挿入され、思わず頬が緩んでしまった
今日はもう、駄目かもしれない



end


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