銀魂


□『最強不変の愛』
2ページ/5ページ

 
 
国が、
世界が悲鳴を上げる。
住人共は恐怖に震え、逃げ惑う。

お前も、

逃げたきゃ逃げてみろよ。

この俺からな。





血に染まる俺を見た時、お前は一番に何を思う?
俺と出会っちまった事を後悔するか?
俺を幻滅するか?


『…もう、やめようよ』


小さく震えてお前が言う。
腐りきった世の中に鉄槌を下すため、俺は世界を変える。
その為には、多少の犠牲なんて厭わねェ。
喩えお前が泣いたとしても、その野望を曲げる事はない。


『どうして、こんな事を続けるの…?』


今にも泣き出しそうな目でお前は俺を見つめる。
…そんな悲しそうな顔すんなよ。

早くお前に、綺麗な世界を見せてやりたいってのもあるんだ。
けど俺はそんな事を口にするガラじゃねェ。
何も云わずに、お前の幸せと笑顔を
守りたいだけなんだ。


「あと、一日だ」

『え…?』


空を見据えて俺が呟くと、お前が怪訝そうに顔をあげたのが、視界に映った。


「あと一日もあれば、終わる」

『…』


もう、二度とそんな不安な顔はさせねェから、今だけ、もう少しだけ、我慢してろ。


『…こんな事してて、いつか貴方まで居なくなっちゃったら…』


予想が付いてなかったその言葉に目を開く。
俺はなるべくお前の目見ずに答えた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ