復活短編

□かなわない
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「ホンットにゴメンネ?」

泣きながら謝る林檎。


「許さないよ?」


「お願い許してぇぇぇ!!何でも言う事聞くからぁぁぁ」


「!へぇー。何でも、ねぇ〜」

「あ、やっぱナシ。今のナシ」

「何してもらおっかな〜」


どうしてこうなったかというと、俺の彼女の林檎が俺のお気に入りのマグカップを割ってしまったからです。


まぁ、そんなことくらいじゃ俺は怒らないけど。

林檎の反応が面白いからつい苛めたくらるんだよねー。



「だいたいツナ君があんな所に置いておくのが悪いんじゃんかぁー」


薄っすらと涙を浮かべて睨んでくる姿は何とも可愛らしい…。



「ふぅーん・・・開き直っちゃうんだ?」


「うぅ。ゴメンナサイー」



どうしようかなー、とわざとらしく考え込む綱吉。

「…許す代わりに俺の言う事聞いてくれる、んだよね?」


「・・・出来る、限りは」




「あ、じゃあさ、俺にキスして?」


「・・・・・・へ?!」

綱吉は名案とばかりに目を輝かせる。


「だから、林檎から俺の唇にキスしてって言ってんの。分かる?」


すると林檎は顔を真っ赤にさせて

「ムリムリムリムリ!!!」

首を振りながら後ずさった。



「…なんで?」


「だって、恥ずか…しい、から」



「(俯いちゃって…可愛いなー。)俺がいつもしてるようなカンジで、出来るよね?」


すると林檎は何を思い出したのか顔をさらに真っ赤にさせた。



「なーに思い出してんの、やーらしー」


「なっ…思い出してなんかいないもん!」


「はいはい。そういうことにしとくからさ、早くキスしてよ」


綱吉が肩をすくめて言うと、林檎は決心したように動き出した。

「わ、わかった。から、目ぇ瞑ってって」


綱吉は渋々目を瞑った。







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