stsk長編

□マドンナと騎士と弟
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―放課後


林檎は鋭い目つきをしていた。

場所は渡り廊下。



鋭い目線の先には1人の女子生徒と、その女子生徒を囲む様にして立つ4人の男子生徒。

どう見ても仲良くおしゃべり…という雰囲気ではない。
男子生徒達の方はニタニタと不気味な笑みを浮かべている。ニコニコではない。ニタニタだ。

それに比べて女子生徒の方の表情には若干の怯え。
いつもそばに居る騎士(ナイト)達はいない。



……ったく。鈍感にも程があるよ。

おそらく、“相談したい事があるから着いてきてくれない?”とでも言われてほいほいと着いていったのだろう…。


林檎は制服の内側に仕込ませてあるパチンコと、特製の弾を取り出した。

『ボソリ)唐辛子とコショウを練り合わせて作った特製弾……くらえ』


―パチンッ

林檎は狙いを定め、男子生徒達に向けて弾を放った。




―バシッ

「うわっ いてぇっ」
「目がぁ目がぁ!!」
「ぶぇっくしゅ」
「なんだよこれっ」

次々に男子生徒達が苦しみ始めた。



『(なんか1人、ム●カみたいのが居たんだけど…)』



「…?」

女子生徒は目の前で起きた事に頭がついて行けず、目をパチクリしている。







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