固い心-Blood-
□過去
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「立派な子供だ・・・。戦闘力が半端ではない・・・」
「あんた、絶対この子が伝説の超サイヤ人じゃないのかい?」
ローリーとボタン、そして産まれてきた赤ん坊こそがカリラだった。
ブロリーもカカロットもまだ産まれてなく、カリラこそが伝説の超サイヤ人ではないのか?と周りからも言われてた時だった。
「早く戦闘に慣らすためにも、どこかの惑星にでも行くか・・・」
「これだけの戦闘力があるんだから、制圧も簡単に済んで、フリーザ様からたっぷりお礼が貰えるだろうね!」
ローリーとボタンはカリラが産まれてきたことに、違う意味で喜んだ・・・。
そして、戦闘風景や血の臭い等に慣れてきたころに、ブロリーが誕生した・・・。
カリラよりも戦闘力も高く、ブロリーこそが本当の伝説の超サイヤ人と言われだした。
「パラガスの息子だな・・・奴め・・・!」
「戦闘力の高い子供を連れて、違う惑星で修行させて見返してやりましょうよ!!」
自分達のことしか考えてないローリーとボタン・・・。
戦闘力の高い赤ん坊を3人連れ、他惑星へと向かったのだった。
連れてこられた赤ん坊はヌイ、コネ、チキの3人の男の子だった。
その惑星にて修行を重ね、何もかもが順調に進んでる、とローリーは思っていた・・・。
しかし、惑星ルサに行き何ヶ月かが過ぎていった頃に最悪の事態が起こった。
「惑星ベジータが・・・消滅だとっ!?」
「大きな隕石に当たったとか・・・今までの苦労が無駄だよっ!!」
惑星ベジータが消滅し、2人は平静を保ってはいられなかった。
「こんな事が起こるなんて・・・」
ローリーが頭を抱え込んでる時に、カリラが足元に行き、遊ぶ様にと寄ってきた。
「えぇいっ!!今貴様に構ってる暇は無いっ!!」
そう言ってローリーはカリラを蹴り飛ばした。
当然の如く泣き始める・・・。
「えっ、えっ、えっ、えぇえんえんっ!!ぅぎゃあぁぁあっ!!」
「あぁもう、泣かさないでおくれよ・・・。泣き止ますの大変なんだからよ・・・」
ボタンは仕方ないという感じでカリラをあやしていく。
「うるさくって堪らないよ・・・。早く大きくなって、楽させてもらいたいよ・・・」
カリラは今まで2人に優しくしてもらったことなど無かった・・・。
自分達の良い様に、利用できる様にしか育ててもらえなかった・・・。
何年か経ち、カリラもヌイたちも大きくなった。
居住を惑星ルサへと移し、いつもの様に修行に励む。
カリラはチキと修行をしていたが、力に差がありすぎてあっさり終わってしまう・・・。
「チッ・・・」
手応えが無さ過ぎてつまらなそうにするカリラ・・・。
そこにボタンがやって来た。
「流石カリラだね!チキなんて相手じゃないだろう!!何か飲むかい?」
「要らねぇよ・・・」
強く睨まれたボタンは一瞬怯んだ。
カリラは溜息を吐き、どこかへ飛んで行った。
「全く、愛想のないガキなもんだ・・・」
「手間ばっかりかかるよ・・・。全然強くならないくせに・・・」
「スカウターではすごい数値の戦闘力なのにな・・・。あいつらでは相手にならぬというのか?」
「なら、あんたが相手しておやりよっ!半殺しぐらいにしたら、向こうも必死になって力を発揮するだろうよ・・・」
「かもしれんな・・・。明日にでもやってやろうか・・・」
カリラ=力としか見ていないローリーとボタン・・・。
娘の事など全然考えていない・・・。
そのせいか、カリラは自分達に対して怒りを抱いている等のことは全く気付きもしない・・・。
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