固い心-Blood-
□対峙
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ブロリーという存在を知ってから何年か過ぎていった。
カカロットとの激闘の後、彼の気は感じられなくなり、カリラやバーダックらはブロリーの事など忘れていた。
だが、またブロリーの気が感じられたのだった・・・。
「なぁ、誰だったけよ・・・この気・・・。何年か前に感じたやつだ・・・。覚えてるかラディッツ?」
「何年か前・・・。ブロリーか!?」
「そうっ!そいつだっ!また出て来たぜ・・・。カカロットは居ねぇのによ・・・。こいつは生きてんだな・・・」
「俺には関係ないが、ブロリーも地獄だしな・・・。また厄介なのが増えるぜ・・・」
そう言ってラディッツはため息をついた。
カリラは少し考えだした・・・。
「おいラディッツ・・・。ブロリーが来たら今回のアイサツ・・・代わりに行け。俺は今回は嫌だからよ・・・」
カリラの言っている“アイサツ”とは地獄にやって来る悪人達の力を見る為にやっていることだ・・・。
要は力試しを予ねて、力の差を教えるのであった。
いつもならばカリラが行っているのだが、ブロリーの時はラディッツに任せようというのだった。
だが、それを聞いて黙ってる筈がない・・・。
「なっ!?何でだよっ!!何で俺なんだ!!俺の方が殺られて意味ねぇだろっ!!俺も嫌だっ!!」
ラディッツは必死になって断わる・・・。
「たまにはテメェが行きやがれっ!!」
「だからって!ブロリーはねぇだろっ!!テメェの方が俺より強いんだ!いつも通りテメェが行きやがれっ!!」
「んだよっ!ブロリーにかかってく勇気もねぇかよっ!だからいつまでも腰抜け弱虫ラディッツだろうがっ!!」
「うるせぇよっ!!それに腰抜けじゃねぇよっ!!・・・今回は弱虫ラディッツで構やしねぇよっ!!」
テメェでやれ・・・。と一言付け加えラディッツはその場を去って行った。
「チッ、仕方ねぇ・・・。セルやフリーザに頼むか・・・」
そう呟き、近い方の気を探り、向かって行った。
「ようっ!セルッ!」
「カリラ!?・・・どういう風の吹き回しだ?お前が私の所へ来るなんて・・・」
自分の元にカリラから行くという事は無かったのでセルすごくは驚いていた。
「まぁ気にすんなよ・・・。それより1つ頼まれてくれねぇか?」
「何故この私が貴様の頼みなど・・・。聞くだけ聞いてやろう・・・」
「へっ・・・流石だな・・・」
カリラの右手が光っているのを確認したセルは聞かざるを得なかったのだった。
「実はな、今下界の方でスゲェ気を感じるだろ?ブロリーって奴の気なんだがな、そいつが来たら俺の代わりにアイサツに行って欲しいんだ・・・」
「それは貴様の仕事のはずだろう?何故私に回す?」
「ん、まぁ気にすんな・・・。そいつはカカじゃねぇ・・・孫悟空が倒した奴だ。セルなら出来るんじゃねぇかと思ってな・・・」
「貴様ん頼みというのが癪だが・・・、退屈よりはよいか・・・。・・・いいだろう・・・・その頼み、受けてやろう・・・」
「ワリィなセル・・・。油断すんなよ?」
「貴様の心配は無用だ・・・」
「まぁ、気を付けろよ・・・。じゃ、頼んだぜっ!!」
カリラは用件だけ伝え、その場を去って行った。
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