リクエスト
□Give me
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(……ヤりたい…)
そんな事を考えながら、午後の授業を受ける生徒が一人……忍足侑士。
英語の授業のはずが、彼の頭の中は愛しい恋人、跡部の事で一杯である。
(はぁ……いい加減我慢できへんわ…)
毎回キス以上の行為に事を運ぼうとすると、跡部からストップの声が掛る。
初めは不安なのだろうと思っていた忍足だったが、一ヶ月も待て状態が続いては、苛々するばかりであった。
あまり気の長い方ではない忍足。
終了のチャイムが鳴ると同時に、跡部の教室へと出向いた。
「景吾!!」
教室に向かう途中、跡部を見つけ咄嗟に叫ぶ。
息を切らしながら跡部に近寄り、そしてそのまま屋上まで連れて行く。
「な、何なんだよ!?おいっ!」
忍足の、らしくない行動に訳が分からない状態の跡部。
「おいっ!何とか言えよ」
「……なぁ」
少しの沈黙を挟み、忍足が口を開く。