ソーダの飴玉

□まともじゃないかもしんないスね
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審判がそわそわしている

どうやら黒子君に気付いてないみたいだ

「だから、始めるんで…
 誠凛、早く5人整列して下さい。」

「あの…います5人」

「「「……おおぇっ!!?」」」

黒子君ってこーゆう時厄介だよね

まあ、それがバスケに生かされてんだけど

「話にならんな…
 大口たたくからもう少しまともな選手が出てくると思ったが。」

『…どーですかね。』

「まぁ確かにまともじゃないかもしんないスね。」

嬉しそうに受け答えしている黄瀬と紅葉に、監督は顔をしかめる

監督の機嫌なんて知ったこっちゃない

他人をバカにしたような態度ばっかりとってるからだ・・・














『もーみーじ!』

『ぐへっ。』

「紅葉!?・・・ああ楓っちスか。」

涼太が横を見ると紅葉にのしかかった楓の姿が・・・

紅葉は苦しそうにもだえている

『あー紅葉に用事あるからかりる〜。』

「?・・・それは監督に言ってほしいっス。」

『もういいじゃん!我侭言って?』

涼太の回答を待たずに楓は紅葉を連れて行った
































『何?』

抱きしめられながらなんだこの沈黙は・・・

周りから見たら変態のカップルではないか

『楓話を聞くから、逃げないから離して。』

『ああ。』

やっと手を離してくれた楓のほうを向き座る

『なんであの時、涼太を負けさせろって言ったわけ?
 紅葉は涼太に自分の事追い抜かしてほしいんじゃないわけ?』

はっきり言ってきたな・・・

まあそれには理由があった

『涼太にもっと強くなってほしいからだよ。』

『・・・』

『涼太は''負け''を知らない。
 いや他の4人も。
 黒子君は気付いたようだけど、もうあの5人は負けない限り強くなろうとはしない。
 自分はもう強いと思い込んでるんだよ。』

『だからもう努力はしないと・・・』

『涼太にはまだ可能性はある。強くなる可能性がね・・・』


涼太ががこの試合で何かを感じてくれたら、この試合に意味ができる

黒子君と火神君ならきっと、それを叶えてくれる

僕には、涼太の目を覚ませる力はないから・・・

あいつらに託すしかないんだ



































「誠凛、TOです!」


「なんだこのていたらくは、お前ら!!
 何点取られりゃ気が済むんだ。
 DF寝てんのか!?オイ!」

どうやら3点差の状態にご立腹らしい

「つっても、あの一年コンビはヤベーぞ実際
 火神はオマエが抑えてるからいいとして…
 なんなんだあの異常にウッスイ透明少年は…!」

「でしょ?
 黒子っちは実は…」

 嬉しそうに話す涼太に笠松は一喝入れる。

「なんで嬉しそうなんだテメー」

「イテッ」




『大丈夫だからです、キャプテン。』

「紅葉!!」

そこには紅葉がたたずんでいた

「どこに行ってたんだ?」

『ああ、楓と少し話してました。』

「・・・?手越の兄か・・・?」

『そうですが・・・何か?』


「まぁそれより話を戻すっス。

 すぐにこの均衡は崩れますよ。
 ・・・なぜなら、」





『黒子君には弱点があるからです。』










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