月光館学園高等部

□独り
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『いやな天気だなぁ』

 風花は、窓の外を見つめながら呟いた。
 本日は日曜日。
 寮に残っているのは、風花だけだった。

『雨…ふりそう』

 風花は窓ガラスに手をあて、残念そうな空の雲を見つめた。

『…独りは慣れたつもりだったんだけどなぁ。こんな天気だと…寂しいな…』

 こうも広い場所に独りでいるためか、溜め息と独り言が増えていた。
 仕方なしに、リビングのソファーに座り誰かの帰りを待っていた。

(荒垣先輩…帰って来ないかな…)





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