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□約束
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律は昔っからカチューシャをつけている
どうしてずっとつけているのか気になって
昔、律に聞いたことがあった
「ねぇ、前から思ってたんだけど、律はどうしてカチューシャずっとつけてるんだ?」
「え?前髪が長いから」
「前髪切らないのか?」
「前髪短いの似合わないし(汗」
「そんなことないと思うけど、想像つかないな」
「あたしも想像つかないな」
と律が笑う
そういえば、最近あまり外したところ見てないな
「律、カチューシャ取ってみてよ」
「え、なんで」
「前髪下ろした姿見たいから」
「なんか、そう言われると取りづらいんだけど」
「いいから、あたしが取ろっか?」
と言うと
「え、いや、自分で取る」
律は焦って自分でカチューシャを取った
スッ
えっ
「そ、そんなジロジロ見るな///」
昔と違って大人っぽなっていてかっこいい
てか、照れてるのかわいい///
「澪、無言だけはやめてくれ」
「あ、ごめん。 かっこいいなって思って///」
「本当?///」
「うん////」
「ありがとう」
照れながらも無邪気に笑う律
「っ//////」
思わず心奪われてしまった
「澪?」
「あ、ごめん。ぼーとしてた」
焦りながらもなんとかごまかす
「そっか。それでそもそも、カチューシャを付けたきっかけは親にあったんだ」
「親?」
「昔はよく男子に混ざって遊んでたから、もっと女の子らしくさせるためにつけさせたんだって」
「そうだったんだ」
「でも、澪が褒めてくれたから普段も時々外そっかな!」
「やだ」
「え!?」
自分でも自分の発言にびっくりした
でも…
「他の人には見られたくない…かも。って、なに言ってんだろう...ごめん」
だって、律は人気あるのにさらに人気になったらあたし…
「…わかった!今まで通りつける」
「!?ほんと?」
「うん。でも、せっかく褒めてくれたから澪の前では時々外すな!」
「ありがと///」
それ以来、律は時々あたしに前髪下ろした姿を見せてくれるようになった