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□好き嫌い
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いつもお弁当を食べる時は澪と2人でゆっくり食べたいから、屋上で食べているんだ
今日も屋上でお弁当を食べているのだけど
「…しいたけ」
「律、ちゃんと食べないとだめだぞ?」
あたしの嫌いなしいたけがお弁当に入っていた
親はしいたけ嫌いなのを知っているのに入れる
好き嫌いをなくせということだろうけど
「どうも味と食感が苦手なんだよな」
「でも好き嫌いは良くないぞ?ほら、あーん」
「ふぇ、え、あーん」
パク、もぐもぐ
「まじぃ」
「ふふ、よく食べたな!偉いぞ」
そう言って澪はあたしの頭をなでる
「〜こ、子供扱いするなよ///」
つい、照れて拗ねたふりをしてしまう
けど、澪に食べさせてもらったら、不思議と食べれてしまうんだ
でもこのままだと悔しい
「澪は好き嫌いとかほんとにないのかよ?」
「あたしはないよ。昔は茄子が嫌いだったけど、今は食べれるし」
「うー」
そしてお弁当をもう食べ終わってしまうという時
あ、良いこと思い付いた
「澪ってさ、好きなものは後で食べる派?」
「うーん、そうかな」
「へぇ、あたしと同じだ!あたしまだ好きなの食べてないや」
「え?律はもう全部お弁当食べた、んっ」
「ごちそうさま」
そう、澪の唇
「〜////ばか律」
どんな食べ物より澪の唇の方がおいしい