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□encounter2
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あたしが澪を意識するようになったのはいつぐらいだろうか

最初っから意識していたかもしれない

あたしの世界は澪中心に廻っていたから


最近澪の様子がおかしいのは知っていた

ずっと見てるからな
それくらいはわかる

今も浮かない顔でぼーとしてるし

「澪、なにぼーとしてるんだ?熱でもあるのか?」

あたしは澪のおでこに手をおく

すると澪は顔を真っ赤にする

澪は大丈夫だと言い放つが、そうには見えないぞ?

「まぁ、大丈夫なら良いんだけど、あまり無理するなよ」

澪のそんな顔ばっかり見たくないよ

あたしは澪の笑ってる顔が1番好きだから

無理しないで
一人で抱え込むなよ

あたしに頼れよ

ねぇ、澪

あたしがどれだけ澪のこと好きか知ってる?

もう人生を全部捧げたいほど好きなんだ

だからさ、このわがままな気持ち伝えて良いかな?


「澪って、好きな人いる?」

澪は困ったような顔をする

いつも誰にも、あたしにも言わないもんな

「り、律はどうなんだよ?」

「あたしはいるよ。…あたしが好きな人は!?」

言おうとした途端、澪は急に走り去ってしまった

なにがなんだかわからずア然とする

澪泣いてた?

そんなに聞きたくなかったのか?

聞きたくない理由って…


薄々どこかで感じていた気がする

あたしは自惚れて良いのだろうか?


とにかく、ちゃんと確かめなきゃな
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