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□encounter
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ねぇ、律。あたし達出会わなかったらどうなってたんだろうな

もし、出会ってなかっらこんなに楽しくて、嬉しくて、幸せな気持ちにはなれなかっただろう

けど、こんな苦しい想いもしなかったんだろうな



「澪ー、帰ろうぜ!」

元気にあたしに呼びかけてくるのは幼なじみの田井中律

「うん、今行く」

律はあたしにとって特別な存在だ

他の友達とはどこか違う

付き合いが長いから信頼できて、あたしを1番理解してくれて

とても大切な存在

そんな幼なじみに新たに目覚めてしまった感情

好きという気持ち

今までの好きとは違う
もっと大きなこの感情

最初は疑って認めようとしなかった

けど、どんどんその気持ちは大きくなる一方で
どうしようもなくなって

認めざるおえなくなった

そして気づいてしまったんだ

律が好きだということに


「澪、速くー」

「わかったから、ちょっと待って」

「待てない〜」

「いやいや、せめて10秒待て」

「10.987654」

「!数えるの速いっ」

あたしは急いで律のもとへと走る

「3.2.1.0〜 」

「はぁはぁ」

「ぎりぎりセーフだな!」

なんて笑顔で言うこいつ

つい、目を逸らしてしまう

「ちょとぐらい待て」

コツン

「いてっ」

照れ隠しに律を殴る

あたしの悪い癖だ

「殴ることないじゃん」

「うっさい、行くぞばか律」

あたしはスタスタと前を歩く

「へいへい」

律はそんなあたしに呆れながらも着いてきてくれる

あぁ、なんで素直になれないんだろう

素直になりたいのになれないのがもどかしい
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