book3

□熱中症
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あぁ、ただでさ暑いのにいったい今の状況はなんなんだろうか

あたしにぴったりとくっついて離れない

まるでコアラの赤ちゃんみたいだ

なんだかそう思うとちょっとおかしくなってせ笑いが零れた

「澪、なんで笑ってるんだ?」

「いや、律、暑くないか?」

「暑いー」

ダレた声でそう言いながらも律は全く離れる気配を見せない

寧ろさっきよりもくっついてきた気が…

「じゃ、なんで離れないんだ?」

「暑いのは我慢できても、澪は我慢できないから」

「/// なんだそれは…汗かいてもしらないからな」

照れ隠しに思わず素っ気ない態度をとってしまったけど、内心はかなり嬉しくて

まったく、ずるい奴

そんなこと言われたらさこのままでもいいかと思っちゃうじゃないか

「ねぇ、澪」

「ん?」

振り返って律の方を見ると目の前には律の顔があって

それに動揺する暇もなく唇が触れ合った

「澪、大好き」

くしゃりと笑う律

鼓動が高鳴り、体が熱くなっていく

思わずくらっとしてしまいそうだ

それは暑さのせいではなく、律があまりにもかわいかったから


どうやらあなたのおかげで熱中症になってしまったみたいです

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