book3

□Fireworks
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「ほむらちゃん、今度近くで花火大会があるんだけど、もし良かったら…その、一緒に行かない?」

学校の放課後、帰ろうと仕度していた時のことだった

まどかが遠慮しがちにあたしに話を持ち掛けてきたのだ

「あたしなんかより…美樹さやか達を誘った方が楽しいと思うわよ?」

「確かに、さやかちゃん達も誘ったら楽しいと思うけど、今回はほむらちゃんと行きたいなって…だめ、かな?」

⁉ 〜っ///

 不安そうに自然に上目遣いになりながら見つめるまどか

まったく、あなたはどれだけあたしの心を乱らせれば気が済むのかしら

「…わかったわ。行きましょう」

「本当⁉ ありがとう」

当然断る術もなく、了解するとまどかは嬉しそうに笑った

まどかが喜んでくれるならいいかと思ってしまうあたしは、つくづくまどかに弱いと実感する

「あたし浴衣着て行くから、ほむらちゃんと出来たら浴衣着て来てね!」

!?ま、まどかのゆか、ゆか、浴衣姿⁉

自然とまどかの浴衣姿が頭の中にディスプレイされた

…絶対かわいに決まっているじゃない‼

「ほむらちゃん?どうしたの?」

あたしが黙っていたせいか、まどかが不思議そうにあたしを見つめている

あたしは我に帰り、平常心を取り戻して対応に心掛ける

「え、えぇ、なんでもないわ。浴衣を着ていけばいいのね?」

「うん! 楽しみだな」

すると、まどかはまるで遠足前の子どものように嬉しそうにはしゃいで

そんなまどかの姿を見てあたしは自然と笑みが零れた
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