book3

□王様ゲーム!
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「私よ!!!」

さわちゃんが高だかに手を上げる

あぁ、出来れば聞きたくわなかった。この人は碌な命令をしないだろう

ムギと唯だけはなんだか楽しそうにしているが、皆は危険を感じてうろたえている

自分に当たらないことを必死に祈るとさわちゃんがついに命令を降した

「じゃぁ、5番の人にこれを着てもらおうかしら!」

さわちゃんが何処からともなく取り出したのはバニー衣装

これはひどい

こんな露出度が高い衣装を一人で履けと!?

てか、どこに隠し持ってたんだよ!?

それに前々から思ってたけど、どんだけ露出にこだわるんだよ!ちょっとはオヤジ自重しろぉ!

でも、王様の命令は絶対だから逆らうことは出来ないし、それより

「5番って…誰だ?」

するとそろそろと手を挙げたのは

澪!?

いや、やばいだろ!?澪既に涙目じゃん!てか、こんなの澪に着られたらあたしの理性が危ない!

「いや、さわちゃん、流石にこれはハードル高すぎ…では?」

「そんなことないわ!さぁ!行くわよ澪ちゃん!」

「い、いやぁああ」

「み、澪ぉ〜!!」

澪はあっという間にさわちゃんに連れていかれてしまった

あぁ、なんてこった

初っ端からこんなことになるなんて…楽しさが一瞬にして消え、恐怖へと変わる

そして澪の悲鳴が聞こえなくなり、しばらくしてからさわちゃんが現れた

「さわちゃん、澪…は?」

「それが恥ずかしがって出て来ないのよ。りっちゃん連れて来てもらえる?」

あたしはさわちゃんに言われて澪の様子を伺いに向かう

「おーい、澪。隠れてないで出ておいで」

「嫌だ。こんな姿、律でも恥ずかしすぎるて見せられないよ」

確かに澪じゃなくてもあんな格好させられれば誰だって恥ずかしいだろう

まぁ、ムギは普通に着てたけどな;

けど、このまま澪を放っておく訳にもいかない

「澪、大丈夫だよ。澪はどんな格好をしても可愛いから。だから姿を見せて?」

するとしばらくしてからしぶしぶと澪があたしの前に現れた

「うぅ、…は、恥ずかしい///」

!!? ぐはっ!?

大胆にあいている胸元に網タイツ、そして可愛らしいうさぎの耳としっぽ

そして涙目で頬を真っ赤に染めて恥らう姿

なんという破壊力!!エロい、エロいよ澪しゃん!!

これは全欧米、いや!全世界を震撼させるに違いない!

まぁ、澪のこんな姿を公開するなんてあたしが許さなけどね

「澪、かわいい///」

「きゃぁ、り、りつ///」





一方その頃のさわちゃん達は

「さ、りっちゃん達はしばらく戻って来ないだろうから先に始めちゃいましょうか!」

「え、まだやるんですか!?」

「当たり前じゃない!楽しみはこれからよ!」

既に梓純憂は恐怖感を覚えていたが、やはり逃げる訳にもいかず、王様ゲームは続くのであった

「せーの『王様だれだ?』

「はーい!私です!」

次に王様になったのは純だった

梓は王様が純で少し安堵をする

純ならそこまで過酷な命令はしないだろうと思ったからだ

「じゃ、無難に3番4番の人でポッキーゲーム!」

えぇ!?

慌て自分のくじを見直すと3が書いてある

じゃ、4番はいったい!?

「あ、あたし4番だ!」

声をあげたのは唯だった

「えぇ!?唯先輩が!?///」

「うん!てことはあずにゃんが3番なんだね!」

ど、どうしよう。唯先輩とポッキーゲームなんて気持ちの準備が

しかしそんな梓の気持ちをよそに唯は梓にポッキーを差し出した

「あずにゃん、くわえて?」

「!?〜っ///」

えい!こうなったらやるしかない!

あたしは決意をしてポッキーを口にくわえると、唯先輩がゆっくりと食べ始めた

あたしもそれに合わせてゆっくりと食べ進める

あまりにも唯先輩の顔が近くて、心拍数が速まっていく

いったいどこまで食べ進めたら良いんだろう

ここままだともしかしたらキスしてしまうんではないだろうかなんて思っていると

パキッ

「あ、失敗しちゃった」

途中で唯先輩がポッキーを折ってしまったみたいだ

あたしはなにを期待していたんだろう

恥ずかしさと寂しさで落ち込んでいると唯がそっと梓の耳に囁いた

「あずにゃん、続きは後でね」

その言葉を聞いた時、一瞬で身体中が暑くなるのを感じた

ずるい、そんなの

…ちゃんと後で責任とってもらいますからね///
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