Shortstory
□ドッキリ!
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(そういえば…クリスタルさんは今何してるのかなぁ…)
髪型が特徴的な少年―――エメラルドはふと、自分が慕っている人がどうしてるか気になった。
(よし、会いにいこう)
妙に胸をときめかせ、歩きだしたが、数分後、不幸なことがおこるとは夢にも思っていなかったに違いない――
「ピンポーン! ピンポーン!!」
(あれ、おかしいな…クリスタルさんがチャイムに気付かないなんて…)
軽く驚いたエメラルドだったが、その驚愕が大きくなるようなことが起こった
――パサッ
驚愕のあまり立ち尽くしていたエメラルドの足元に、一枚の紙がふってきた。
(なんだ、これ)
不思議に思い、紙にかかれた内容を見たエメラルドだったが、その瞬間、顔色が一瞬で蒼白に転じた。
「…っ!?」
エメラルドを驚かせた文章とは――――
『親愛なるエメラルド殿――
捕らわれの姫君を返してほしければ、以下の場所まで1人でこられたし―――』
というような内容だった。
冷静に考えると、その場所とは、ブルーの家であることに気付いただろうが、頭が真っ白になったエメラルドには考える余裕がなかった。