囚われの罪人

□再会
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誰もわからなかった。








一番苦しんでいるのは








…彼なのに。


















「え…ちょ、ちょっと待ってくださいッスよ!それってどういう…」

「そのまんまの意味じゃよ」

パニックになるゴールドに、オーキドはゆっくりと話し掛ける。


「ここにいるブルーとグリーンは…リーグ入賞経験があり、とても強い。ただ、彼らだけでは、ロケット団に負けてしまうじゃろう。…前の決戦の時も、彼ら以外にもう一人がいたからこそ、倒せたんじゃしな。じゃが、復活したロケット団は、以前とは比べものにならないくらい強くなっておる。そこでじゃ。キミたちにも一緒に戦ってほしいんじゃ」

「…なら、その、前にロケット団を倒した時にいた少年と戦えばいいじゃないッスか!?」

ゴールドとしては、面倒事に巻き込まれたくない一心で言った言葉だったが、その言葉に、ブルーたち四人が黙り込んだ。

彼らの顔は、激しい苦悩に満ちていた。

「そう…よね……」

ゴールドはその意外な雰囲気に驚き、急いで謝った。

「す、すいませんッス!俺ってば、何も考えないで…」

「ゴールド…別にいいのよ……アイツと共に戦いたいのは、アタシたちもなんだから…」

「ブルーさん、それ、どういう意味ですか?」

ブルーの言葉を不思議に思ったクリスが尋ねる。

「アイツは…レッドは、二年前から行方不明になっているの…」



それから、ブルーたち四人は、二年前のことを語りだした。


















「そうだったんですか…」

「そのレッドさんは…どこに行ったんスかね…」

ゴールドの言葉に、ブルーが黙り込んだ。

代わりにグリーンが言った。

「…ヤツが生きているのなら…俺たちの前に顔を出さないワケがない」

「加えて、あのジムの惨状を見ると…ヤツは……」

「…私は…そうは思いません」

決意に満ちたその言葉の主は…


イエロー。



「彼が…レッドさんが死ぬなんて考えられません!」

「…確かに、アイツは死ななさそうね」

「…だけどやっぱり…どこにいるかわからないレッドさんより、目の前にいる敵…ロケット団を倒したほうがいいと思うんです」

その言葉に、オーキドが力強い頷く。

「そのためには…あなたたちの力が必要なんです。…力を、貸してもらえませんか?」

そのイエローの様子に、渋っていたゴールドも肯定を示した。

「皆で、ロケット団を潰しましょう!」


そして、対ロケット団のメンバーが集まった。






行方不明のレッドを探すより、ロケット団を先に倒すことにした彼ら。










その行動が、まさか彼を見つけるきっかけになろうとは…







まだ誰も知らない。












そんな彼らの元に、またウツギ博士からの電話がきた。


その内容は………











『エンジュシティで地震が起きた。天災か人災かは不明。今のところ死者はなし』







というものだった。












もともと正義感の強い彼ら。






地震に巻き込まれた人を助けるために、エンジュシティへと向かった。






ゴールドだけは、興味があったから、という理由だったが………
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