庭球保育園

□庭球保育園☆after seven
1ページ/4ページ

午後7時、安いと有名なとある居酒屋で、男が五人、座敷席でテーブルをかこんでいた。
彼らは庭球保育園の保育士たちである。今夜は飲み会をかねて、新しく注文する子供たちのおやつの試食会をする。

大「はいはい、じゃ、とりあえず注文しちゃいましょ!みんな何にする?」
真「“生”」
幸「あ、じゃあ俺も“生”!」
亜「それじゃあ俺も・・・」
ジャ「・・・俺ウーロン割りでいい?」
大「はい、じゃあみんな“生”ね!!すいませーん!」
ジャ「・・・・・・・・・」
店員を呼び、てきぱきと妥当な注文をする大石。

幸「なんか店飲み久しぶりだねー」
真「うむ、最近は大石の家で飲んでばかりだったからな」
亜「俺、園長さんとあんまり飲んだことないッスよね?」
幸「そうだねぇ!なんか俺たちあんまり時間合わないからねぇ」
ジャ「亜久津は最近はいったから歓迎の飲み会ぐらいしかちゃんとしたのやってなかったもんなぁ!」
幸「あ、それはそうと、今日は超スペシャルゲストを呼んでみたんだ!!」
真「スペシャルゲスト?」
ちょうどその時、ひょいとのれんをくぐって居酒屋には似つかわしくない上等なスーツを着た男が入ってきた。男は少しあたりを見渡すと、こちらに気付き半笑いで近づいて来る。


跡「よぅ!!久しぶり!!」
一同『おー!!!!跡部ー!!!?』
そう、だいぶ大人にはなっているが、中学時代から変わらないこの右目の泣きぼくろはまちがいなくあの跡部である。
ジャ「なんだよ!久しぶりだな!!」
跡「はは・・・!幸村に呼ばれて来てみれば、こりゃなんの集まりだよ?あーん?」
亜「保育園のおかし試食会だよ」
大「俺たち今、幸村の幼稚園で保育士やってんだ。」
跡「保育士だぁ!?真田もか!?」
真「当たり前だ」
跡「おいおいマジかよ・・・?信じられねぇなぁ。ま、メンツは中学の頃と変わりばえしねぇがな」幸「結局このメンバーになっちゃってね」
大「跡部は他のメンバーと飲んだりしないの?」
跡「うーん、忍足とかとはたまに飲むなぁ。岳人とかにはもう何年も会ってねぇな。今何してやがんだか」
ジャ「あいつの実家電気屋だっけ?」
跡「日吉はちゃんと実家の道場継いでるらしいけどな」
大「日吉!!なつかしいなぁ!!」
ジャ「・・・まぁ、当然っちゃ当然だけど、なんかすげぇな」
真「跡部、お前自身、仕事は順調なのか?」
跡「ぼちぼちだな。最近は不景気でどうもいけねぇ。まぁ、今日は仕事の話は抜きだ。せっかく学生時代にもどったんだからな」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ