雪の護廷十三隊〔一〕
□藍染隊長の反乱
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「馬鹿野郎…!俺達が、お前をそんな程度の存在だと思ってたと言うのか!」
「…浮竹」
眼鏡の奥に光るものを滲ませた藍染が、浮竹をしっかりと見た。
「俺達は護廷十三隊隊長。気性は違えど立場は皆同じだろう!?」
「然様…隊長たる者、優秀であるのは当然の理。儂も教え子である浮竹らとおぬしらを差別した覚えはない」
「山本…総隊長」
その光るものは藍染の頬を伝った。
「藍染!」
浮竹が駆け寄り、藍染の肩を抱いた。
「…結局、惣右介君がこんな茶番をしでかしたのは無意味だったってワケか………」
やれやれ参ったねと、京楽はため息を溢した。
「いや、そうでもない。優等生とは言え、爆発する場がなくば不良化するという事を十分に知らしめたのだ」
夜一が僅かに口角を緩めてみせた。虚化と不良化をかけた絶妙な自分のシャレに酔っている。
「それに藍染のおかげで私は夜一様と再会できたのだ」
砕蜂も藍染の反乱がもたらしたものに感謝していた。