雪の護廷十三隊〔一〕
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「そんなこと言わないでよ〜。雪が降って、七緒ちゃんが滑って転んで腰でも打って、お嫁に行けなくなったらどうするのさ。勿論ボクはそれでも七緒ちゃんをお嫁さんにもらってぁ!げぶっ…」
「誰が誰のお嫁さんですか」
七緒は書類の束で、一発京楽の顔を叩いていた。
「な、七緒ちゃんの体を心配してあげてるのに。酷い…」
斜めに座り込んで、女がよよよと泣く仕草をしてみせる。
「気持ち悪いことしないで下さい。ちゃっちゃっと終わらせて下されば、私はとっとと帰りますよ。はい、座って」
今年は折角、総隊長のお小言を回避したというのに…。
「やれやれ…参ったね」
「ほらっ、サッサと筆を持って」
「ヘイヘイ」
七緒に叩かれた背中を丸めて、渋々京楽は文机に向かった。
京楽が三枚ほど仕事をこなしたところで、七緒は一旦側を離れた。
「はい、お茶です。
隊長……浮竹隊長を待たせてますか?」
遠回しだが、七緒なりに強引過ぎたかと京楽を気遣った。
「んー?いやあ。そろそろ帰ったと思うよ」
総隊長ならば、浮竹しかいない席でそう長々と話はしないはずだと
経験上京楽は心得ていた。
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