雪の護廷十三隊〔一〕
□藍染隊長の反乱
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「…藍染…」
浮竹が悲しみを帯びた、哀れむかのような表情で藍染を見る後ろで、
京楽は先程までの恩師との無益な闘いの傷に胸を痛めているその表情を編み笠にて被った。
「…どうした。何が可笑しい藍染」
夜一が藍染の悪びれる様子もなく見せた笑みの意味を問う。
「…ああ、済まない。…んだ」
少し項垂れた藍染は口元を更に緩めていた。
「! 離れろ砕蜂!!」
夜一はとっさに砕蜂に告げ、藍染から離れた。
「嬉しかったんだ……。僕と東仙は護廷十三隊の中でもこれと言った個性のない優等生で、
ギンがいじめ役を買って出てくれても大きなトラブルになる前に終わってしまうから、いつも注目される事がなくて………
だから今、こうして皆の中心に立てた事が嬉しかったんだ!」
「藍染…」
浮竹は藍染の名を再び口にした。