雪の護廷十三隊〔一〕

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「あれ?七緒ちゃん。まだいたの」

隊首室に舞い戻ると、そこには死覇装にて京楽の書類を整理する七緒の姿があった。


「本日必ず仕上げて下さいとお願いしたものが出来上がっておりませんが」

京楽に返事することなく、七緒は自分の用件のみを伝える。


「ごめんねー。浮竹が山じいの処へ挨拶に行こうって言うもんだからさあ…」

京楽は編み笠を押し上げながら時間のあった午前中を棚に上げ、書類を仕上げなかった言い訳をする。



「…そう言えば早いですね。総隊長のお話、今年は手短に済んだんですか?」

「ンフフ。まあね〜」

鼻にかかった声をもらすと、機嫌良く袖口に腕を差し込んだ。



「それよか七緒ちゃん。早くお家に帰らないと」

「隊長がこの書類を仕上げていらっしゃったら、私は今朝方帰宅してました」

ヌウッと目の前に突き出された京楽の顔にあからさまに嫌な表情を見せてから、プイとそっぽを向いた。



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