◆ガンダム部屋◆

□僕の分身
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アレルヤはきょろきょろとあたりを見回しながらプトレマイオス内の通路を歩いていた。
『おい、何やってんだおめぇ』
「……っ!ハレルヤか…なんだ…」
ハレルヤは話し掛けた瞬間びくんっと体を竦ませたアレルヤだったがハレルヤだとわかるとほっと胸を撫で下ろした。
「驚かさないでよね、ハレルヤ」
『あん?驚いたのはおめぇの都合だろうがよ。で、何やってんだ?』
「笑わないでね。これ買ってきたんだ」
胸に抱いていた紙包みをその場で開くと中を覗き込み自分の目を通してハレルヤに中身を見せる。その中身を確認してハレルヤは唖然としてしまった。
ハレルヤがまず見たのは触ったら気持ちの良さそうなふさふさの白い毛。
『……あー…、なんだこりゃ』
「マルチーズのぬいぐるみだよ」
紙包みを閉じて胸に抱き直し満面の笑みでアレルヤはハレルヤに答える。
アレルヤが言うには任務で少し地上に降りたときに見つけて他のマイスターに見つからないように買ってきて持ち込んだらしい。
『こそこそしてたら逆に怪しいんじゃねぇか?』
「それはわかってるんだけどつい…」
『嘘がつけねぇもんな、お前は』
呆れて溜め息をつきながらアレルヤの行動を仕方なく思う。
ハレルヤは今更だと思いながらも見つかりたくないのなら早く部屋に帰れと促す。アレルヤは頷きながらも部屋へと急いだ。
アレルヤは部屋の扉を開けて中に入ると安堵の溜め息を漏らした。
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