マカオ【短文】
□シンの短編集
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*待っていて欲しい*
『シン君のバカ!』
怒っているチェギョン。
『シン君・・・』
泣いているチェギョン。
『シン君!』
笑っているチェギョン。
『私は自分の言った責任があるの。
それに家族を護るのは当たり前じゃない!
長い冬休みが来たって、思って・・・』
マカオに行く数日前に言われた事が鮮明に思い出された。
《俺を置いて行くな!
やっと、チェギョンに想いを伝えたばかりだというのに・・・
どうして、離れ離れにならなければいけないんだ!
俺を1人にするな!側にいろ!と言ったじゃないか・・・》
俺はチェギョンを抱きしめていた。
そして、そこでチェギョンがいつも、消える。
ハッとして、目が覚める。
もう見慣れてしまった天井を見て、横を見る。
ここの主がいない事が思い知らされ、目を腕で隠しながら、涙を流した。
《チェギョン。チェギョン・・・。
俺はなんて、バカな事を最初に約束したのだろう》
俺は目を覚ますと、後悔をしてしまう。
俺は、自分の寝室で寝ていたが、夜中に目が覚めて、チェギョンの寝室で眠ってしまう事が多くなっていた。
チェギョンがいる様で、安心して、眠れるらしい。
あの輝く様な太陽を、自由に飛び出して行ってしまった蝶を、取り戻そうと俺は、今まで、必死で取り組まなかった公務をこなして、日付がかわった時間に戻ってくる事が多くなった。
俺は自分で驚いている。
こんな自分がいるのだと。
チェギョン、もうすぐだ。
だから、待っていて欲しい・・・
◆後書き◆
チェギョンがマカオに行った後のシンを書いてみました。
短編って、いうより、短文の様な・・・f^_^;
シンの短編も、よろしくお願いしますm(_ _)m
2012.10.?? 初期
2012.11.04 1回目修正
2013.01.01 2回目修正