過去の記憶
□第3章
2ページ/2ページ
「何で謝んだよ!」
男の子は母親を責める。
ゴン!と鈍い音がした。
男の子は今度は頭を押さえていた。
「私は貴方をそんな風に育てた覚えはありません!」
母親は男の子を置いて、さっさと歩き出す。
「母ちゃん、ごめん!」
男の子は泣き出し、母親の後を追いかける。
あの2人が見えなくなって、私はその場に崩れる。
シン君は咄嗟に私を庇う。
「お母さん!」
チェジュンは私を心配して、近づいてくる。
「私は・・・大丈夫よ・・・」
私は声を出すのがやっとだった。
「チェギョン、ゆっくり息を吸って、吐いて」
シン君は私を落ち着かせ様と声をかけてきた。
私はシン君の言う通りにすると乱れていた息が落ち着いてくる。
「チェギョン、帰ろう!」
シン君は私を抱き上げる。
「うん・・・」
私の意識がそこで途切れる。
その晩、私は産気づき、女の子を出産する。
「ありがとう。チェギョン」
乱れてへばりついている髪を退かして、私の額にシン君はキスをしてきた。
「ありがとうだなんて・・・私もありがとう」
私が言いたかった事を先に言わてしまったけど、嬉しくて、涙を流す。
女の子の名前はその日に決まった。
【ヘミョン】と・・・
━後書き━
書かなければいけない!と思って、書いています。
次が最終章です(T_T)
ここまで、読んでくれてありがとうございますm(_ _)m
2013.05.03 初期