過去の記憶

□第3章
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「何で謝んだよ!」
男の子は母親を責める。

ゴン!と鈍い音がした。
男の子は今度は頭を押さえていた。

「私は貴方をそんな風に育てた覚えはありません!」
母親は男の子を置いて、さっさと歩き出す。

「母ちゃん、ごめん!」
男の子は泣き出し、母親の後を追いかける。

あの2人が見えなくなって、私はその場に崩れる。
シン君は咄嗟に私を庇う。

「お母さん!」
チェジュンは私を心配して、近づいてくる。

「私は・・・大丈夫よ・・・」
私は声を出すのがやっとだった。

「チェギョン、ゆっくり息を吸って、吐いて」
シン君は私を落ち着かせ様と声をかけてきた。

私はシン君の言う通りにすると乱れていた息が落ち着いてくる。

「チェギョン、帰ろう!」
シン君は私を抱き上げる。

「うん・・・」
私の意識がそこで途切れる。

その晩、私は産気づき、女の子を出産する。

「ありがとう。チェギョン」
乱れてへばりついている髪を退かして、私の額にシン君はキスをしてきた。

「ありがとうだなんて・・・私もありがとう」
私が言いたかった事を先に言わてしまったけど、嬉しくて、涙を流す。

女の子の名前はその日に決まった。

【ヘミョン】と・・・


━後書き━

書かなければいけない!と思って、書いています。

次が最終章です(T_T)
ここまで、読んでくれてありがとうございますm(_ _)m

2013.05.03 初期
 
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