歌姫と氷の皇子
□出逢い
1ページ/1ページ
ガサガサ
その音を聞きつけて、少女は物音をした部屋に入る。
「誰です!?」
彼女は、怯む事なく、大声を出す。
部屋は暗く、夜中ともあり、真っ暗で何も見えない。
泥棒、或いは盗賊の格好をした少年は、少女の行動が見えていた。
ドクンドクン。
少年は、少女を見た瞬間から、少女の虜になってしまっていた。
少年は息を呑んで、気配を消していたが、真っ暗な部屋をいい事に、少年は少女にキスをする。
少女は抵抗するが、濃厚なキスで、気を失ってしまう。
「君は僕のだ」
少年は、少女の首にキスを送り、そっと、扉を開け、その場を後にする。
「殿下。申し訳ございません。違う一団だった様です」
走っていた少年の後ろから、青年が声をかける。
「そうでしたか。所で・・・あの一団の中で、胸元に、翡翠の指輪をしている娘を調べて下さい」
少年は、少女の事が知りたくて、青年に命令した。
「その娘が何か?」
今まで、娘に興味を持たなかった少年に、訳を聞いた。
「僕の妃にしようと思う」
少年は冗談ではなく、本気で答えた。
「誠にございますか!」
青年は驚きが大き過ぎて、少年を見る。
「こんな感情は、もう感じる事はないと、思っていたので、僕も、驚いています」
少年の顔は、何故か、嬉しそうだった。
★後書き★
いきなり、キツい内容になって、すいません。
物語によって、濃い内容になりますので、よろしくお願いします。
逃走・・・
2012.05.04