もうひとつの物語

□乗馬〜2日目〜
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朝食を食べ終わった後、馬のお世話をする事から始まった。

シリウスはシンの馬なので、チェギョンはスキンシップだけしか、出来なかった。

そして、学科ごとに乗馬する事になった。

今日も時間交代なのである。

美術科が乗馬をする事になった。

ユルとチェギョンは馬に乗り慣れている為、補助役をしていた。

皆が乗れた所で、台だけを使い、馬に乗る。

チェギョンはシリウスを乗りこなし、インストラクターの人達を驚かせた。

そして、時間が来てしまった。

そして、シンはシリウスに近づく。

そう、次は映画科である。

「お手をどうぞ。チェギョン嬢」
シンはチェギョンに手を差し伸べる。

「肩をお貸し頂けますか?皇太子殿下」
チェギョンも社交辞令で返す。

「あぁ」
シンはチェギョンが降りやすいようにする。

それが分かっているのか、シリウスは暴れる事はなかった。

チェギョンはシンの肩に手をつき、降りる。
その時、シンはチェギョンの腰に手を添え、一瞬、抱き上げるように抱き下ろした。

「やっぱり、編集して、映像会に出そうかな?」
ファンは遠くから、ビデオ撮影をしながら、呟いた。

インとファンとギョン、そして、シンは優雅に乗ってみせた。

柵があったのだが、そこには女子達が騒いでいた。

シンは一瞬、嫌な顔をして、シリウスを歩かせる。

チェギョンは木を背凭れにして、熱心にシリウスとシンを描いていた。

それに気づいたシリウスはチェギョンに近づく。

その行動にシンは戸惑ったが、チェギョンに気づき、シリウスを歩かせる。

すると、シリウスは嬉しそうに歩くのが速くなった。

『はぁあ、やっぱり、落ち着くな』
騒がしい女子達を見た後、チェギョンを見つめる。

『何やってるんだ?』
シンはチェギョンが気づかない事をいいように覗き込み。

「何を描いている?チェギョン」
チェギョンはビクッとして、見上げる。

シリウスに乗ったシンが覗き込んでいた。

「えっ、内・・・」
最後まで、言い終わらない内に、シリウスは器用にスケッチブックの絵を汚さないように噛み、シンに渡す。

あまりにも、突然でチェギョンはシリウスとシンを交互に見る。
シリウスは知らんぷりを決め込んでいた。
 
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